【感動】牛丼店に父娘がやってきたが注文は小盛の牛丼1つ。店員はここである行動にでる。これがその後の運命を変えることに・・・
深夜帯のバイトというのは、時給がいいのでお金を稼ぎたい人には人気があります。
しかし、深夜帯の客層というのは一風変わった人も多いとか・・・
さて、今回は深夜にバイトをしている時に出会ったお客さんと店員さんの、心温まるエピソードを1つご紹介したいと思います。
こんな店員さん、なかなかいないと思います!!
バイト先は牛丼屋さんで、22時から朝までのシフトだった。
2年前に起きたことなのだが、深夜1時頃にある父と娘が店に入ってきた。
父親は30代くらいで、女の子は2~3歳くらいかなって感じでした。
深夜なのに、女の子は眠くないのかなと思ったのだが、とても元気そうだった。
お冷を持っていくと、父親は「ちょっと考えさせてください」といったので、しばらく待っていることにした。
店内にはお客さんがいなかったので、父と娘の会話が俺に丸聞こえになっていた。
娘「これナホちゃん食べたいなー」
父「ナホはこれ食べたいんだなー(財布の中身見て)いいよ、これ頼もうか!」
娘「ぎゅどんておいしいー?」
父「うん、すごくおいしいよー!」
呼び出しが鳴ったので注文を取りに行きました。
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父「すいません、この(小盛の牛丼)をひとつください」
俺「他にご注文は?」
父「以上です」
子どもの分しかないじゃん!?お金ないのかな?って思いました。
そういえば、父親は結構古びたスラックスとヨレヨレのYシャツで、娘はスウェットっぽいズボンと、毛玉だらけの長袖だった。
荷物は大きなリュックが1つで、明らかにお風呂に入っていない感じの風貌をしていた。
まあ、俺は仕事をしている最中なので、あまり気にせずに牛丼を持っていった。
すると案の定、父親は一切食べることなく娘に食べさせていた。
父「ナホ、おいしいか?」
娘「おーいしー!とうっちゃん、とうちゃんは食べないのー?」
父「父ちゃんもうお腹いっぱいだから、ナホちゃん全部食べてな」
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いや、これってよくコントとかで見るアレじゃん!って思った。
本当にこんな親子がいるなんて、信じられなかった。
家もなさそうだし、仕事もなさそうだし、父親の頬はめっちゃコケてるし、娘の髪の毛はボサボサだし・・・
きっと子どもに食べさせるために、頑張っているんだろうなとか思っていた。
でも、俺が1人でシフトに入っているからといって、サービスとか言って並みを1杯おごるとかは考えてなくて、会計を済ませたら出ていくだろうと思っていた。
そしたら、お腹いっぱいになった女の子が眠たそうにしていた。
これはもう、長時間滞留だなと確信!
この時、「かあちゃんとねんねしたい」とか「とうちゃん、かあちゃん迷子かなあ」とか言っていたので、お母さんはいないことが分かった。
ここで俺の中にちょっと偽善っぽい感情が芽生えてきてしまい、女の子が寝てしまってから、自分の車に置いてあるブランケットを取りにいって、店に戻って父親に渡した。
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俺「あの、これ娘さんにかけてあげてください」
父「えっ!あっ、いや、すいません、ほんとにすいません・・・ ちょっとこの子眠れたらすぐ出て行きますんで・・・・」
俺「いつも深夜はほとんどお客さんいないんですよ。起きるまで大丈夫ですよ」
父「すいません、ほんとにすいません」
隣のイスと膝枕をして父親は女の子を寝かせていたが、俺が横を通るたびに「すいません」といって頭を下げた。
こんなにも低姿勢だなんて・・・なんだかちょっと申し訳なくなった。
結局女の子は6時ごろに目覚め、父親は何度も頭を下げながら店を出ていった。
俺のシフトは6時までだったので、次の時間のバイトに引継ぎをして6時15分に退勤をした。
そんで車で国道に出て300mくらい自宅のほうに走っていると、そこにはあの父娘がいた!
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娘の手を取りながら、トボトボと歩く父親の姿が見えた。
ちょうど俺が通り過ぎる時に、父親が女の子を抱っこしたのだが、もう父親の体に力が入っていないのが明らかに分かるんだよね。
きっと1~2日くらい、何も食べていないんだろうなって感じがしてた。
フラフラしているのに、それでも女の子を抱っこしようとしているので、俺は居ても立っても居られない衝動に駆られ、先のほうに車を停めて2人の元に走っていった。
俺「そんなフラフラじゃ娘さん落としちゃいますよ」
父「え、あ、大丈夫です・・・・え、さっきの牛丼屋の店員さん?」
俺「いや店内から気になってたので・・・失礼ですけど行く宛てあるんですか?」
父「え、いやー、この子の母親のところに・・・・」
俺「お母さんの居場所ってどこです?」
父「・・・・・(誤魔化し笑い)」
俺「あの、俺朝食まだなんですよね。で、帰り道のマックでなんか食べようかと思ってたので、一緒にどうですか?」
父「あのー、お誘いありがたいんですけども、今持ち合わせがないので・・・」
俺「持ち合わせがないなら娘さんの朝ごはんが買えないじゃないですか。行きましょうよ。娘さんの朝ごはん御馳走しますから」
父「そんな!見ず知らずの方に食事を御馳走して貰ったら」
俺「いやそんなこと言っても娘さんはお腹すくでしょう?じゃあ行きましょ!」
そんな会話をしたのち、俺の車に無理矢理乗って貰って3人でマックに向かった。
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車の中では父親がずっと俺に謝りっぱなしだった。
「いやいいですよ。1人でご飯たべるより3人で食べた方が美味しいし」
「すいません、ほんとすいません・・・」
こんな感じのやり取りをずっと繰り返していたかなww
マックに入って、女の子に「ホットケーキすき?」と聞くと 「・・・・すき・・・」と言ったので・・・
ホットケーキの朝マックのハッピーセットと、自分のマックグリドルのセット、それに父親の分で自分と同じものとソーセージエッグマフィンのセットをもう一つ。
父親は本当に謙虚で、これだけ俺が頼んでいても自分の分は無いと思っていたようです。
カウンターで、お水1杯貰えますかとか言ってましたからね。
俺は2人分は貴方のですって言ったら「そんなのいらないですすいません、すいません」って言うんだよね。
俺「俺、マックグリドル好きなんですよね。で、ナホちゃんにはハッピーセット。 あとの残りはお父さんのです」
父「え、なんで?そんな、悪いです。私このハッシュポテトあれば・・・」
俺「そんなちょっとじゃナホちゃん抱っこできませんよ。ハイ食べて!」
その後、父親は泣いていた。こんな厚意にあったことはないと・・・
父親も不憫だなと思っていたのだが、俺はナホちゃんがもっと不憫だったんだよね。
それから、マックを食べながらなぜこんな状況になったのかを聞いてみた。
どうも、3か月前までは夫婦が揃っており、ナホちゃんと妹と4人で暮らしていたそうです。
ナホちゃんは父親にソックリで、妹は母親に似ていたのだが、奥さんは自分に似ている妹の方だけを溺愛して、ナホちゃんに冷たく当たっていたそうです。
そして3か月前に父親の勤務先は経営悪化で希望退職を募っていたので、父はそれに応じずにはいられない状況だったので、退職をしていたそうです。
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しかし、その時に奥さんが次女だけを連れて、旦那さんの退職金と家計のお金を持って蒸発したのだとか・・・
父親とナホちゃんに残されたお金は数万円。
父親は退職の月に振り込まれるはずの失業手当の振込先を、家計で使って奥さんが管理をしていた、父親名義の口座にしていたそうです。
振り込まれたお金は、奥さんが速攻でおろしてしまったそうです。家賃も払えずにアパートを追い出された父とナホちゃん。
ここまで話を聞いて、父親にもまあ問題はあるなと俺は思った。詰めが甘いなと・・・
でもそんなことは言ってられない!父親はともかく、ナホちゃんには三食のご飯を食べさせ、洋服もなんとかしなければ!
実際に、もう何日もお風呂に入っていなさそうだ。車に乗せた時に、2人ともかなり臭いがしたからね。
とりあえずお腹を満たしたので、今度は俺の家に2人を連れていった。
父親は相変わらず「いやそんなご厚意は!」とか言っていましたが、「とにかくナホちゃんをお風呂に入れてあげましょうよ」と言って連れていった。
俺の家は普通の1DKのアパートで、8畳の洋間と狭いDKと風呂とトイレしかない。
家についてすぐに、「ナホちゃん、しばらくここがナホちゃんのおうちね」と伝えると、ナホちゃんはあまり分かっていないようだったな。
それでも「ここ、ナホちゃんのおうちー?」とか言いながら、テーブルの前にちょこんと座って、部屋を見まわしていた。
俺はナホちゃんに飲み物を飲ませながら、父親と話をした。
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父「もうほんとにすいません!こんなご恩をいただいて・・・」
俺「何言ってんですか!とにかくナホちゃんが不憫なんですよ お父さん、とりあえずナホちゃんとお風呂入ってきてください」
お風呂から、ナホちゃんの楽しそうな声が聞こえてきた。
俺も33歳だったので、結婚をしていたらナホちゃんくらいの子どもがいてもおかしくないと、ちょっと家庭的な雰囲気を味わっていた。
ここで俺は、ある決断をしていた。
この父とナホちゃんを俺の家にしばらく住まわせて、父親の職探しと住居探しをさせようと!
まずは仕事だ!定職について収入が入ってから家を探せばいい。
この父親は、両親を亡くしており親戚も絶縁しているので、行く当てがないらしい。
そして蒸発した奥さんの方の実家なども頼れないとのことだ。それならば、新しい生活をナホちゃんと一緒に始めなければいけないからな。
俺には姉がいて、結婚した旦那が借金を作って離婚をして、1人娘と一緒に出戻りをしている。なので、そういった苦労に関してはちょっとだけ分かっているつもりだった。
俺の申し出に、父親は泣きながら何度も何度もありがとうございますと言った。
俺は週4回の夜勤バイト以外は家で資格の勉強をしていたので、父親が仕事を探している間に、ナホちゃんの相手をすることはできる。
俺の当時の収入は、バイトの手取りが14万円で退職前の預金が200万円くらいだった。
半年くらいは2人を住まわせるくらいはできるのだ。もしも金銭的に自分が厳しかったら、こんな提案はできなかったと思う。
資格試験も2回あったので1回くらいは延期できるし!ナホちゃんが笑顔で遊んでいる姿を見ると、それくらいは全然許容できると俺は思った。
お風呂から出たナホちゃんが裸で走りだしてきた。それをバスタオルで捕まえて拭いてあげたら、俺父親見たいだなと思ってしまった。
昼食は簡単に俺が作って、父親にはナホちゃんと一緒に昼寝をしてもらった。どうやら父親はずっと寝ていなかったみたいで、夕方になっても寝続けていた。
感動のラストはこちら↓↓
ナホちゃんだけが目覚めたので、俺が遊び相手となった。
ナホちゃんは2歳で、お絵かきをして遊んだ。サインペンしかなかったけど、2時間くらいお絵かきをして遊んでいたかな。
夜の7時くらいになって、俺の彼女が駆け付けてくれて、その時にちょうど父親の方が起きた。
またもや「すいません。すいません。」と言っている父親。近くのファミレスに行って、4人で夕食を食べることにした。
明日は2人の洋服や生活物資を買い出しにいって、その後に職探しをすることにした。
本当は半年でも良かったのだが、一応猶予は4か月ということにして、それまでに仕事をして自立できるようになって、家を探すことを目標としてもらった。
翌日は4人で市内のショッピングモールへ行き、子供服店でナホちゃんの洋服を一式そろえて、その後に父親の普段着と就活用のスーツを買った。
それから、生活必需品も3倍必要になるので、色々と買い足すことにした。この日だけで7万円くらい使ったかな。
すると彼女が「子ども生まれた時の予行だね」とか言いながら、1人で張り切っていた。
ちょっとオシャレな子供服屋で、ナホちゃんに俺と彼女からワンピースをプレゼントした。姪っ子に買ってあげた以来の子供服だな~。
それからの生活は、娘が出来たような騒がしさだった。そして父親は、わずか半月で仕事を見つけてきた。以前の職場と同じ工場の品質管理の仕事だ。面接の結果、すぐに採用となった。
早速次の週から仕事に行くことになり、完全な月収を貰えた2か月後にはアパートも見つけてきた!俺の部屋に来てから二ヶ月と19日で、2人は新しい家に引っ越していった。
実はあの父親と俺は2歳しか離れていなかった。
そんで、2人が引っ越していったのは・・・俺の部屋の下の階www
今でもちょっと成長したナホちゃんと遊ぶ日々が続いていますよ。彼女も休日には相手をしてくれています。
俺は彼女と結婚をすることになったので、ちょっと寂しいことに結婚をしたらもうちょっと広い家に引っ越しをする予定となりました。
とは言っても、このアパートから歩いて2分ほどの近所だけど。最初は車で10分くらいのマンションにしようと話していたのだが、彼女が「ナホちゃんの近くにいたいよね」と言ったので、第二候補だった近所の家にした。
さて、今月に入り俺の娘が生まれた。
ナホちゃんと父親もお祝いに来てくれて、騒いでいったな。ちなみにナホちゃんの父親とは、今でもいい飲み友達なのです。
最初に買い物で使ったお金は、半年もかからずに返してくれました。なので、そのお金を使って、ナホちゃんが小学校に上がる時に、ランドセルを買わせてくれと言ってあります!