そもそも囲碁とは?
囲碁は、四角い碁盤上に黒と白の石を並べてゲームを行います。
プロのゲームは、縦横各19の升目がある19路盤を使用します。
早く勝負を付けるゲームは、9路盤や13路盤で行われることもあります。
- ゲーム(対局)は何もない碁盤で開始します。ゲームの目的は、対局の終了時に、対戦相手よりも多くの碁盤の目を支配下におくことにあります。
- 黒の石のプレーヤーから開始します。プレーヤーは、空いている碁盤の目に自分の色の石を交互に置いていくことでゲームを進めます。
- 石は一度置いたら動かすことはできません。しかし、相手の石に完全に囲まれると、囲まれた石は捕られてしまいます。
碁石は白の方が大きい
井山裕太7冠が国民栄誉賞を受賞し、話題になった囲碁。将棋と共に、愛好者が増えているそうです。
囲碁で使う碁石。白と黒がありますが、どちらが大きいかご存じですか?実は正式な碁石は、白い碁石のほうが若干小さく造られているのです。白い色は膨張して見えるので、同じ大きさで作ると白い碁石のほうが大きく見えてしまいます。それを見た目で同じ大きさに感じるよう、若干白石を小さくしてるのですね。
古代中国では竹や木片を碁石として使っていました。時代が下がるにつれどんどん滑らかで手触りのいい物に変化していきます。
現在の日本では、黒石には那智黒石が最も適していると言われています。この石は習字だ使う硯の素材にも使われており、表面に微細な凹凸があり、滑らかでありつつ程よい摩擦が生まれるそうです。
白石は室町時代にハマグリを使うようになりました。宮崎県の日向産が最高級とされていましたが、最近では採れなくなりメキシコ産を使うようになりました。
碁盤の線は何本?
碁盤にも決まりがあります。縦横の線が19本あるものが正式とされ、やはり人間の目に錯覚があるので、縦の線が横よりも若干長いそうです。伝統的な線の引き方は日本刀を使う「太刀盛り」と呼ばれ、刃に漆をつけ、碁盤に押しつけるように線を盛ります。
刃は碁盤を傷つけないよう潰しており、当て木はせず鉛筆の下書きに沿って刃を落としていきます。失敗できないので、非常に熟練した技が要求される手法です。ほかにはヘラを使って線を引く「ヘラ盛り」、ネズミのヒゲを使う「筆盛り」などもあります。
いずれにしても漆を使うのはほんのりと凸が生まれるからであり、その微細な盛り上がりが碁を打つのに適しているからなのです。最高級の碁石と碁盤は何千万円もしますが、その理由もわかる気がしますね。