【不思議体験】夜の森で遭難中に出会った亀甲縛りの人

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952名前: 914[sage]投稿日:04/03/2500:25
九州を走り回っていた頃、その日はキャンプ場に連泊することにして、近くの山に軽装登山に行きました。
 
なんとなく順調に上り、あっさり山頂到着。自転車で胃袋の燃費が悪くなっていた私は、持ってきた食料を全部たいらげ、山頂で昼寝をしてしまいました。気が付くと夕方になっており、既に薄暗い。こりゃいかんと下山を開始しました。
 
しかし、というかやはりというか、しばらく歩いているうちに、目印のテープが見えなくなっていることに気が付きました。
登山経験が少なかった私は、ここで焦ってしまい、さらに泥沼にハマるという不始末をしでかしました。そのまま山を下ろうとしてしまったのです。
 
行けども行けどもテープは見つからず、沢に行き当たったときに我に返りました。
このまま下っても更に迷うだけだ。食料もない。水は沢で補充することができましたが、食料ばっかりはどうしようもない。空腹による手の痺れを感じていました。
 
まぁ1日くらい食わなくても死にはしない。いったん落ち着いて考え直した後、このまま下ってもどうしようもないと考え、野営することに決めました。といっても、軽装です。
 
テントもシュラフも無しに春山で一晩を過ごすのはちょっと辛い。幸いライターは持っていたので、暖をとるためにたき火をすることにし、薪を集めだしました。
 
枯れ木を抱えながらウロウロしていると、不思議な音…というか、声?のようなものが耳に入ってきました。よく聞くと子供か女の子が会話しているような、なんとも現場に場違いな声。
 
 
953名前:914[sage]投稿日:04/03/2500:26
後から考えればどう考えても異様な声なわけですが、当時の心理状態でそんな事を考えれるわけもなく、人がいる!と感じた瞬間に、
 
「誰かいるんですかー?」
 
と叫んでいました。
そうするとピタっと声がやみ、少し立つと何事もなかったかのように元の会話が始まります。私がもう一度、
 
「どなたかいませんかー?」
 
と叫んでみると、やはり一瞬会話が止まるものの、またぺちゃくちゃとしたお喋りのような声が聞こえはじめました。
とにかく人がいる、きっとこちらの声を聞き違いだと思っているんだろうと考えた私は、声のする方へ行ってみることにしました。
 
声は、今いる位置より上方、ちょうど崖とも呼べそうな岩場の上のあたりから聞こえていたので、多少迂回することになります。もうほとんど辺りが見えないのでかなり怖かったのですが、人恋しさには勝てず、必死で声のするほうに近づきました。
 
「んー きゃははは ねー」
 
と、まだ意味はわかりませんが人の声だと確信するようになってきた時にもう一度
 
「すいませーん」
 
と声をかけてみたところ、また声がピタっとやみ、今度は何も聞こえなくなりました。焦った私は声のしていた方向へ…
藪の中を転がるように進んでいくと、ちょっとひらけた場所に出ました。
 
 
 
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