1~2年前から問題視されていた「残業代ゼロ」法案ですが、ここにきて急展開。いったい何が起きているのでしょうか。
以前から騒がれてた残業代ゼロ法案
※「残業代ゼロ」法案とは、年収1075万円以上の人たちに限り、残業代の支払い対象から外す仕組み。
過労死推進法案などとして、野党や連合(※)が猛反対して、何度も廃案になってきた
※連合とは、日本労働組合総連合会のことで、労働組合を取りまとめている。
それが7月11日に事態が急変
法案に反対だった連合の神津会長が安倍首相と会談し、一部修正による容認を表明
【修正案の内容は…】
労働者に休日取得を徹底させて年間104日以上の休日確保を企業に義務付けること
時間に縛られない働き方を求める人たちが急速に増えており、労働組合としても対応を迫られていた
さらに、修正されずに成立するよりも、修正を求めた方が労働者保護につながると考えた
これに政府がここぞとばかりに推進
菅義偉官房長官は26日、連合との合意がなくても法案修正を前向きに検討し、秋の臨時国会で成立を目指す考えを示した
※26日には、再び連合が合意を見送る方針に。
【理由は…】
秋の臨時国会で、改正案と残業規制を柱とした働き方改革関連法案を一括で成立させたいため
この流れだと、秋にも法案成立の可能性が…。
しかも、その影響は庶民にも
この残業代ゼロ法案がひとたび成立してしまえば、後の法改正でその対象を広げ、年収要件を下げていく方向に動いていく可能性は十分に想定される
いまのところ「オレには関係ない」と考えているサラリーマンは多いだろうが、専門家は「いずれ、ほとんどのサラリーマンが該当することになっても不思議はない」と警鐘を鳴らす
経団連の思惑として、この法案の適用対象を段階的に引き下げ、年収400万程度まで持って行きたいというのは何度となく表に出ている
※もともと残業代ゼロ法案は、経団連の提言から法制化されていった経緯がある。
結果、長時間労働を助長するとの声が
26日、過労死した人の遺族らが会見し、制度について改めて反対を表明した。
長時間労働の是正につなげる狙いがあるが、「制度を悪用すれば長時間労働の助長につながる」との懸念も根強い
これまで違法なサービス残業を強いられていた労働者が、これからは適法なサービス残業を強いられるようにも…
※最悪のケースの場合。
今後の動きに注目です。
これまでの不十分な規制をさらに緩和して、長時間労働を助長するのか、労働者の命と生活を守るための真の『働き方改革』を実現するのかが問われています
引用元:https://matome.naver.jp/odai/2150105735069500601