家にやってきた子犬
出典:mirror.co.uk
イギリスのマンチェスターに住む「ドナ」さん一家は、 ペットショップ「Dogs 4 Us」で、日本円で約95,000円のラブラドールレトリーバーの子犬を買うことに決めました。。
子犬に「フレディ」と名付け、新しい家族が増えて家族みんなが喜んでいました。
毎日楽しく犬と過ごせると思っていました…。
しかし…
悲しいことに、フレディは5日後に亡くなってしまったのです…。
「私たちがフレディを購入した時は、本当に健康だと思ったの」
とドナさんが語っていました。
フレディが、初めて家へやってきた時、ご飯をあまり食べなかったそうなのです。
「急に家族の元から引き離されて不安になったのかな」
と思うぐらいの気持ちだったようです。
次の日もフレディの食欲はもどらず、元気もないのでペットショップへ連絡。
ペットショップからは
「動物病院へ連れていってください!」
と言われたそうです。
動物病院はフレディの病気の原因が分かっていた?
出典:mirror.co.uk
動物病院へ連れていって診察をしてもらった結果は、
「鳥の胸肉やお米を食べさせて、
それでも状態が悪ければもう一度連れてきてください」
と、獣医からは言われたそうです。
その日は子犬がかかりやすい「パルボウィルス」の検査をされないまま帰ってしまったようです。
次の日。
フレディは食事をしなかったので、再度動物病院へ連れていって検査をしてもらった結果…
非常に感染力の強いパルボウィルスに感染しているということが、わかったのです。
獣医の無責任過ぎる行為に、ドナさんは抗議します。
しかし、抗議したところでフレディの体調は良くなりません。
パルボウィルスに感染しているとわかった時点で手遅れな状態だったのです…
フレディをこれ以上苦しめたくないと思ったドナさん。
フレディ動物病院に安楽死をお願いすることにしたようです。
フレディを安楽死する決断
フレディの傍にずっといるのは、
10歳の「ルビーちゃん」
5歳の「ジョエル君」でした。
出典:mirror.co.uk
ドナさんは、2人にフレディとのお別れをしなくてはならないことを伝えました。
2人は、フレディとの楽しい生活を夢見てきました。
ショックのあまり何も言えなくなってしまったそうです。
5日後…ドナさん一家に看取られながらフレディは息を引き取りました。
ドナさんは、具合の悪かったフレディを放っておいたことについて、ペットショップへ抗議をしにいきました。
店長からの謝罪は一切なく、支払った金だけが返金されただけ!
動物たちの事を売り物としか思っていなかったのでしょうか?
ペットショップの在り方とは?
出典:mirror.co.uk
この一連の騒動にペットショップ側は
「購入前の動物達にはしっかりとした検査をさせているし、
特に病気であるということもなかった。」
と語っていたそうです。…
今でもペットショップで子犬を販売することを禁止にさせるべきだと、 様々な団体がお店の前で抗議を起こしています。
生体販売やパピーミル(子犬工場)を無くす運動も行われています。
日本でも、このような活動をしている団体もあり、生体販売については世界中でも問題視されているようです。
しかし…
簡単にペットを家族として、迎えようとするのも難しい問題のようです。
私たち人間が、動物たちにも幸せな生活が出来るように行動をしなければいけませんね。
出典:mirror.co.uk
↓バルボウイルスとは?次のページへつづく↓
犬のパルボウイルス感染症とは
1970年代、犬が次々と死んでしまうということが世界中で起こりました。
これがパルボウイルス感染症の始まりです。
パルボウイルス感染症は致死率が非常に高い病気で、感染している犬から経口感染します。
免疫力の弱い子犬や老犬が感染しやすいです。
パルボウイルス感染症の主な症状
腸炎型パルボウイルス
特に発症しやすいのは生後6~16週頃の子犬です。
感染してから7~10日ほどの潜伏期間の後、激しい下痢、嘔吐、食欲不振、元気がなくなる、発熱、脱水などの症状が現れます。
下痢は水溶性で悪臭があり、重症になるとトマトジュースの様な血便が出ます。
嘔吐と下痢により脱水状態になり、衰弱して死亡してしまうこともあります。
妊娠中のメス犬が感染すると死産や流産をしてしまいます。
心筋炎型パルボウイルス
元気だった犬が急に悲鳴を上げたり、嘔吐などの症状が現れます。
呼吸困難で30分以内に死亡してしまうケースがほとんどです。
症状が急激に現れる為、飼い主さんが気づいた頃には手遅れであることが多いです。
パルボウイルス感染症の原因
ウイルスに感染した犬の便や嘔吐物などを他の犬が舐めたり触れたりすることで感染します。
感染した犬が使った食器を使い回したり、人間が感染した犬を触った手で他の犬を触ることでも感染します。
多くの犬が一緒に生活している繁殖施設、保護施設などでは集団感染に対する注意がとくに重要です。
パルボウイルスは自然界で半年~1年は生存できるので感染した犬と接触しなくても感染してしまう恐れがあります。
普通の石鹸や消毒液ではウイルスに効かず感染力はなくなりません。
パルボウイルス感染症にかかりやすい犬種
特に注意が必要なのは免疫力の弱い子犬と老犬です。
また、確証は得られていませんが
- ドーベルマンピンシャー
- ジャーマンシェパード
- ピットブル
- ラブラドール・レトリーバー
- ロットワイラー
が他の犬種よりも症状の悪化が早く、回復率も低いといわれています。
パルボウイルス感染症の予防と対策
ワクチンを接種することで予防できます。
子犬を飼いはじめたら病院に行き、ワクチンを接種する時期と回数を確認しましょう。
母犬からもらった抗体の効き目がなくなるのが生後2ヶ月くらいなので、ペットショップからお迎えする頃が一番危険です。
子犬の頃は1か月おきに間隔を空けて2~3回接種します。
成犬になったら年に1回のワクチン接種を行いましょう。
感染してしまったら犬のケージや床、食器なども徹底的に消毒する必要があります。
前述したように普通の石鹸や消毒液ではウイルスに効かないので、家庭にある塩素系の衣類用漂白剤(次亜塩素酸ナトリウム)を薄めて消毒します。
それでも完全にウイルスを死滅させることは不可能なので、やはり予防がなにより大事になります。
また、感染した犬の排泄物や嘔吐物はすぐに捨てましょう。
排泄を外でしてしまうと土などにウイルスがついて、他の犬に感染してしまう危険性があります。
↓次のページへつづく↓
パルボウイルス感染症の治療方法
検査方法
パルボウイルスに感染すると血液中の白血球が減少するので、血液検査で診断します。
現在では検査キットもできており短時間で簡単に調べることができます。
治療方法
感染を防ぐ為、隔離しての治療となります。
入院ではなく通院になると思います。(入院になる場合もありますのでケースバイケースです)
発症後1~2日以内に治療すれば助かる確率は高くなります。しかし、死亡率が高い病気なので亡くなる場合が多いです。
ウイルスに効く薬は残念ながらありませんが、免疫力を高める薬や、二次感染から身を守る抗生物質、抗炎症剤、下痢止め、吐き気止めなどを投与して治療します。
初期治療が何より大事ですので、発症して5日経ったあたりから治療を始めると手遅れになってしまいます。
病院に連れて行くと、病院に来ている他の犬に感染してしまう恐れがあるので、「パルボかも!?」と思ったらまず病院に電話し、先生の指示に従いましょう。
パルボウイルス感染症の早期発見が愛犬を救います。
引用元:https://newtrendys.com/think/koinu-sibou?imadokinews4、https://wanchan.jp/osusume/detail/1832