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2017年最大ヒット曲は星野源の「恋」

平成29年に最もヒットした曲は、昨年10月にシングルで発表されたシンガー・ソングライター、星野源の「恋」-。そんな結果が音楽関連各社が年の瀬に発表した年間ランキングで明らかになった。この曲は特に今年、データ販売などデジタル市場でロングヒットを記録した。インターネットの浸透は音楽の流行にも変化をもたらしている。(竹中文)

♪デジタルで人気

 「恋」は、TBS系ドラマ「逃げるは恥だが役に立つ」(28年10月11日~12月20日)の主題歌だ。ドラマは高視聴率を記録し、TBSが今月31日と来年1月1日に全話の再放送(一部地域を除く)を決めるなど今も注目されている。

 主題歌「恋」もドラマのヒットとともに脚光を浴びた。シングル発売は28年10月5日だったが「デジタル領域では今年に入ってからもずっと売れ続けている」。こう話すのは「ビルボードジャパン」の年間ランキング集計を行う「阪神コンテンツリンク」のビルボード事業部担当部長、礒崎誠二さんだ。「ビルボードジャパン」のランキングでは、CDの売上枚数や配信データのダウンロード数、動画の再生数などを独自集計している。今年の楽曲の年間ランキングでは「恋」が1位に輝いた。

♪話題性と連動へ

 アーティストの年間ランキングでトップを獲得したのも星野だった。来年9月16日での引退を表明した歌手、安室奈美恵(40)は今年最も注目された歌手の一人といえるが、意外にも9位。2位はアイドルグループ「欅坂(けやきざか)46」、3位は今年のNHK紅白歌合戦への初出場が決まったアジア発9人組女性グループ「TWICE」だった。礒崎さんは「欅坂46やTWICEはデジタル領域にも積極的に取り組んでいた。全ての領域でバランス良くポイントを獲得した楽曲が上位に入った」と分析する。

 気軽に楽しめるデジタル領域は歌手や曲の話題性と人気が緩やかに連動する傾向にある。星野は今年、話題性に事欠かなかった。日本テレビ系ドラマ「過保護のカホコ」の主題歌「Family Song」を発表し、ライブツアーを開催。曲に合わせて踊る「恋ダンス」も昨年から高い人気が続いた。一方で、今年は所属レコード会社「ビクターエンタテインメント」が一般投稿による「恋ダンス」動画をネット上から削除するよう求める動きもあった。

♪非常に息が長く

 「恋」は、カラオケ大手「第一興商」と「エクシング」がおのおの発表した今年の年間ランキングでも1位。音楽放送の運営などを行う「USEN」がリクエストなどを基にして独自集計する「J-POPランキング」(集計期間29年1月6日~11月30日)でも首位だった。その授賞式でビクターエンタテインメントの常務取締役制作本部長・植田勝教(かつのり)さんは「非常に息の長い本当に大きなヒットになったというのが実感」と力を込めた。デジタル領域に積極的に関わり、プロモーション効果を勘案してコントロールする。そんなヒットメーカーが今の時代に求められているのだろう。

 

引用元:http://www.sankei.com/entertainments/news/171222/ent1712220011-n1.html