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指原莉乃の「坂口杏里逮補」のコメントに込められた芸能界のポジション取りが地獄よりコワい件

「坂口杏里ホスト恐喝未遂で逮捕」というニュースが報じられたのは、この原稿を書いている約1週間前のこと。女優・坂口良子の娘、変わっていくお顔、芸人との熱愛、セクシー女優への転身、金欠報道……と、ありとあらゆる「まぁビックリ」を展開させてきたタレントさんですので、世間的にはそれほど刺激的なニュースではなかったかもしれませんね。

「坂口杏里がハマったホスト地獄」なんていうセンセーショナルな見出しがついた記事がインターネットに躍っていますが、本当にそうなのかなとはちょっと思います。本当の地獄はホストじゃなくて、芸能界だったんじゃないのかな……と。だって、坂口杏里のニュースより、坂口杏里のこのニュースに対して芸能人が出しているコメントのほうがよっぽど地獄感あるんですもん。ということで今回は、坂口杏里逮捕に対するコメントからみる、タレントたちの必死なポジション取りについて考えてみたいと思います。

芸能界でのポジションを探し続けていた坂口杏里 ©時事通信社

芸能界のポジション取り 3つのパターン

 まず一つはオーソドックスに「心配」。

 西川史子「度を越えたバカだなって言うのは簡単なんですけど、顔がどんどん変わってきてね、整形したりとか。いろいろ悩んでいたんだろうなっていうのはすごく思う」「これから先、誰がどうやってこの子を支えていくんだろう」

「同じ芸能人として恥ずかしい、情けない」という「怒り」パターン。

 黒沢年雄「芸能人って長く生きるには、すべてにおいて高いレベルの思考力で生きている。この方みたいな『芸能人もどき』みたいな方もいらっしゃる。それと同じ(芸能人)にされるのが非常に不愉快」

「一味違うこと言っちゃうよ」パターン。

 テリー伊藤「こうなったらセクシー女優に徹して欲しいんですよ。例えばセクシープロレスラーとして今後、小向(美奈子)とタッグを組むとか」

極めつきはHKT48指原莉乃さんの発言

 正直、誰もが「大変そうだとは思うけど別に助けられるわけでもないし関わりたくもないので何も言えない」というのが本音でしょうが、それでも何かを発しなければならないのが芸能人。業が深い職業です。その発言には自分の立ち位置と世間へのアピールポイントを乗せていく。そういう意味で一番興味深かったのはHKT48の指原莉乃さんのこちらの発言。

「AVに行ったのは自分で選んだ道だから転落とは思わないけど、ファンを裏切ったのはすごく悲しい」

 

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「ザ・ポジション」女王の風格

 思えば指原さんこそ「ザ・ポジション」で生き残っていった人。大所帯アイドルの中でどうやって自分を見つけてもらうかを見極め、見つけてもらってからはどう領土を拡大していくかを練り、ある程度の基盤を固めたらあとはそこを「ポジション化」した、いわばアイドル界の土地転がし。この短い発言にはアイドル地上げ王たる風格すら漂っているように感じるんですよ。「AVに行ったのは自分で選んだ道」というところで、「自分は(彼女が自ら選んで入った)AV業界に差別意識はない」ということをまず明確にする。松嶋尚美も「別にどの世界に行こうといいの、この子が楽しかったらいいと思うし」と同様のコメントをしていましたので、好感度女性タレントたちは「ここがリベラルな私の見せどころ!!」なのでしょう。

 しかし私がグッときたのはその後の「ファンを裏切ったのはすごく悲しい」という部分。これね、魔法の言葉ですよ、アイドルにとっての。法律的に罪であろうがなかろうが、「ファンを裏切る」という行為は何よりも重い。「天国でお母さんが泣いてるよ」より「大人として恥ずかしい」より「甘えるな」より、よっぽど効果的に彼、彼女らを最終コーナーに追い詰める「ファンを裏切る」という言葉。さらにアイドル自らがこの言葉で他のアイドルを諫めるというのが、身震いするほどのポジション取り!!

スキャンダルさえも票にしてしまう指原莉乃さん ©時事通信社

 モー娘。に憧れて芸能界に入ったという坂口杏里さん。きらびやかなステージの中心にいることを夢見ながら、現実的に中心にいられる場所を転々としてきたような印象があります。そんな中、自分がいる場所を「中心」にしてきた指原さんが発するこのコメント。地獄の大王が弱々しき罪人を一喝するような恐怖と尊大さ。だいたい「ファンを裏切る行為」さえも飯のタネにしてのし上がってきた指原さんが「ファンを裏切ったのはすごく悲しい」ってもうめちゃくちゃじゃないですか。そんなめちゃくちゃなことが許されてキャラになるところまで自分を持ってこられたら、この世界は上がり。力の無いものはただその配下としてひれ伏すのみ、なのです。

思い出すのは坂口良子の壮絶な人生

 往年の美人女優が、前夫がこさえた多額の借金(40億だっけ)を自力で返済しながら二人の子どもを育て、恋人であるプロゴルファーとようやく結婚にこぎつけたところに病魔が襲いかかる。ドラマよりドラマチックな故・坂口良子の人生。そのドラマはハッピーエンドを迎えることなく、今度は溺愛した子どもが、身の程を知らないまま華やか(に見える)世界に飛び込み、とことん搾取されていくという第二章へと継続中。そこに今、「私がこの子を助ける」と鼻息荒めにフライディ・チャイナタウン泰葉が乗り込んできているわけで、私もイチ地獄の住人としてこの顛末を最後まで見届けなければ……と思っています。

引用元:http://bunshun.jp/articles/-/2393