父娘混浴に潜むリスク…男湯で多発する女児の盗撮被害 「小1以上は女湯へ」呼びかける銭湯も
入浴施設で父親と混浴している女児を狙った盗撮被害が全国で相次いでいる。
大阪府警は昨年11月、男性脱衣所にいた女児の裸をスマートフォンで撮影したとして男を書類送検した。女児が父親と男湯に入るケースは少なくないが、高性能のカメラ機能を備えた携帯電話が普及した現在はリスクも伴う。入浴施設側も対策を講じているが、画像がインターネット上に流出すれば被害回復は困難なため、利用者側も意識を変える必要がありそうだ。(桑波田仰太)
「撮ったやろ!」…父の指摘にスマホをへし折った男
「男湯にいる幼稚園児や小学生の女児を狙った」
児童買春・児童ポルノ禁止法違反の疑いで昨年11月6日、大阪府警に書類送検された自衛官の男(39)はそう供述した。
昨年8月、男は大阪市浪速区の入浴施設で、父親と一緒に男湯にいた女児(11)を狙った。父親は入浴中、娘を目で追う男の視線を感じ、女児も「気持ち悪い」と父親に相談。浴槽を何度か移動しても、なぜか近くに男がいた。不気味に感じた2人は浴場を出たが、その男は脱衣場でスマホのカメラをさりげなく女児に向けていた。
「撮ったやろ!」。父親が一喝すると、男はスマートフォンを両手でへし折り証拠隠滅を図った。だが、府警が解析した結果、スマホから約10人分の別の女児の裸や着替えの様子を撮影した動画が見つかった。
「性的欲求を満たすためにやった」。男は平成26~28年に計7~8回、同じ入浴施設の男性脱衣所で、幼い女児の裸を盗撮したと自白。撮影した動画を個人的に見ていたという。
この入浴施設では昨年、別の男2人も、男性脱衣所にいた女児を盗撮した疑いで検挙されている。
対策に頭悩ませる店主ら
昨年8月には、山口県周防(すおう)大島町の入浴施設でも、男性脱衣場にいた女児(4)の裸をスマホで撮影したとして、30代の男が現行犯逮捕された。他にも男が男性の裸を撮影する事案も発生するなど、入浴施設での盗撮は全国で多発しており、入浴施設側も対策に乗り出した。
大阪市住之江区の銭湯「姫松温泉」は、3年前から脱衣所で携帯電話のカメラや動画機能の使用を禁止した。小学1年生以上の女児には1人で女湯に入ってもらうよう、父親らに声を掛けているという。ただ、この銭湯を経営する中松尊彦(たかひこ)さん(38)は「脱衣所内でカメラの使用を注意しても『自分の子供を撮っているだけ』と言われることがある。他人が誤解するような行動はマナーとして避けてほしい」と話す。
また、父親と男湯に入る女児についても「どうしても一緒に入りたい」と言われれば強制できないといい、「無理強いすると親子連れが店に来なくなってしまう」と頭を悩ませる。
銭湯に4歳の娘を連れていくこともある愛知県瀬戸市の男性会社員(28)は「娘のような幼い子が盗撮されるなんて」と驚き、「盗撮の危険性を考えると妻がいない日は銭湯に行けなくなる」と話した。
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児童ポルノ問題に詳しい甲南大学法科大学院の園田寿教授は「0~5歳児に対する強制わいせつ事案は年間数十件ある。そういった性的嗜好(しこう)を持つ人がいることを両親が理解し、安易に女児を男湯に入れない意識を社会全体で作っていくことが重要だ」としている。
子供の混浴年齢制限、条例化も…年齢にはばらつき
都道府県の多くは、公衆浴場で混浴できる上限年齢を条例で定めている。ただ年齢にはばらつきがあり、大阪府や山口県など条例がない自治体もある。
香川県は「12歳以上の男女を混浴させないこと」と条例で規定。県の担当者は「保護者の監督なしで入浴できると判断した年齢で区切っている」と説明する。
京都府は7歳から混浴できないと規定しており、府の担当者は「安全面を考慮しても、小学生になる年齢であれば1人で入浴は可能」と話す。香川県と同じく安全面を考慮した年齢設定だが、5歳もの開きがある。
また、大阪府は要領に基づき、おおむね10歳以上は混浴させないよう公衆浴場に指導しているとして、条例までは定めていないという。全国浴場組合は「子供が1人で安全に入浴できる年齢は個人差があるため、条例での一律の規制は難しい」としている。
銭湯の「女湯」に男児、何歳までOK? 地方で異なる「年齢制限」
銭湯などの公衆浴場で、幼い子供が親と一緒に入浴する姿は、公衆浴場でよく見かける光景だ。だが、なかには小学生とみられる男児が母親と一緒に「女湯」に入ってくることに、不快な思いを抱いている女性もいるようだ。
女性向けの匿名掲示板サービス「GIRL’S TALK」には、小学3、4年くらいの男児が女湯で入浴することについて「不愉快に思ってしまう」という女性の投稿があった。「恥ずかしくないのかなと思うのですが、心が狭すぎですかね」と戸惑いの気持ちを吐露しつつ、「5歳くらいになったら男湯が良いような気がします」との意見を述べている。
この意見に対しては共感する声が多く寄せられており、「小学校の男の子は女湯ではなく、男湯に入ってほしい」「すごく嫌です!小学生くらいになると、女のひとの体をジロジロ見てきたりして気持ち悪い思いをすることもあります!」など、投稿者と同じような体験を書き込む人が少なくない。
●東京都の公衆浴場条例では「10歳以上」の男子は女湯に入れない
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では、男児が女湯に入るのは、何歳まで許されているのだろうか。法律的に決められたラインはあるのか。実は、「男女が混浴できる年齢」は各都道府県の条例で定められているのだ。興味深いことに、その年齢は自治体によって異なっている。
たとえば、東京都の公衆浴場条例では、銭湯の経営者に「10歳以上の男女を混浴させないこと」を求めている。つまり、条例上は小学3年生の男児でも女湯に入浴できるということだ。なぜ10歳なのか。東京都環境保健衛生課の担当者は「混浴禁止の規定を設けたときに、子供の体つきや発育度、親御さんから独立して入浴できるかどうか、という観点などから決めたようです」と説明する。
一方、京都府の条例では、「7歳以上の男女を混浴させないこと」となっている。つまり、小学生になったら、男子はもう女湯に入るなということだ。その理由について、京都府生活衛生課の職員は「7歳という年齢は小学校に就学する年齢であり、通常一人で入浴が可能と考えられるから」と話す。それなりに合理的な理由と思えるが、なぜ東京よりも3歳も年齢が低いのか、その事情はよく分からないところがある。
これに対して、北海道の条例をみると、混浴させてはいけない年齢は「12歳以上」だ。東京より2歳上で、京都より5歳も上なのだ。その理由について、北海道保健福祉部の職員にたずねたが、明解な回答は得られなかった。条例が作られたころは地域によって子どもの発育に差があったということなのかもしれないが、その真相は定かではない。
このように男の子が女湯に入浴できる年齢は、地方によってばらつきがある。もしかしたら、北海道に住む11歳の男子小学生が京都に旅行に行ったとき、いつもと同じ調子で銭湯の女湯に入ろうとしたら年齢制限で入れてもらえない、なんてことが起きているのかもしれない。
引用元:http://news.livedoor.com/article/detail/14237520/ https://www.bengo4.com/c_3/n_253/