広島東洋カープの春季キャンプといえば、宮崎県日南市というのはファンにとって常識だ。キャンプで使用する球場は「日南市天福(てんぷく)球場」で、最寄り駅は「油津(あぶらつ)駅」まで把握していれば、かなり熱心なファンだろう。
そんなカープに縁のある油津駅が、2018年2月4日「カープ油津駅」となり、緒方孝市監督を招いてお披露目セレモニーを開催したという。ただ名前に「カープ」とついただけではない。「ここは広島だったかな?」と思わせるほどの変貌ぶりだ。
どこからどう見てもカープ駅(「日本一のカープ駅を作る会」提供)
駅も列車もともかく赤い!
セレモニーで緒方監督も一部を塗装したという駅の壁は、カープのチームカラーである赤に。駅名の「油津駅」の隣には巨大な「Carp」のロゴが躍り、もちろん巨大なカープ坊やもあしらわれている。誰が見ても間違いなくカープ駅、いや、カープ油津駅だ。
白かった駅が(「日本一のカープ駅を作る会」提供)
この通り真っ赤な駅に(「日本一のカープ駅を作る会」提供)
ツイッター上ではカープファンと思われるユーザーたちから喜びの声と、日南市への感謝の声が溢れていた。
キャンプ地とはいえ、ここまで力を入れて駅をカープ化したのはなぜなのか。Jタウンネットが、カープ油津駅のプロジェクトを主催する「日本一のカープ駅を作る会」に取材をしたところ、担当者は「きっかけは去年のクライマックスシリーズ」と話してくれた。
「カープはセ・リーグで連覇を果たしたものの、残念ながらいずれも日本一にはなれませんでした。55年間キャンプ地として利用してくれているカープを何とか応援したいと考え、油津駅周辺の地元の人たちが中心となり、駅を活用した応援に取り組むことになりました」
JR九州も全面協力し駅を塗装し、さらにクラウドファンディングで支援を募り宮崎駅から油津駅までのチャーター便「日本一のカープ駅”油津”号」を用意した。目標200万円に対し241万円が集まったが、広島からの支援が多かったかと思いきや、宮崎県内からが約半分、残り半分が関東、半分が広島を含めた西日本だったとのこと。それだけ宮崎からの応援が多かったということだろう。
チャーター列車内ももちろん真っ赤(「日本一のカープ駅を作る会」提供)
特別デザインの記念乗車券も2222冊限定で3月31日まで販売されている。
ところで、記者も広島出身で優勝に沸いた広島の街も度々訪れているが、ここまで気合いの入ったカープデザインの施設はなかなかお目にかかっていない。広島駅にも巨大な記念パネルなどは設置されているが、真っ赤になったことはなかったはずだ。
という声もあるように、やはり何としても3度目のセ・リーグ優勝、そして日本一になるしかないか。
引用元:http://news.livedoor.com/article/detail/14262275/