高くて真っ青な空に、夏雲が飛んでいた。 

青草の匂いのする風が、オレと婆ちゃんの座っているパラソルを時々揺らした。 

なんにも音のしない本物の夏が、ただキラキラ輝いてた。 

トマトの濃厚な味を感じながらツトムって誰だろうとオレは思った。 

婆ちゃんの孫だろうか? それとも息子だろうか? 

このトマトを食い終わるまでの間だけ、オレはツトムになった。 

今年もまた夏がやってくる。 

高知の西の川べりに、またあの婆ちゃんはスイカを売るのだろうか?

 

引用元:https://matome.naver.jp/odai/2137904457627642001

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