引っ越したら、なかったはずのガムテで貼った壁があった、ガムテを剥がして中を除いてみると這いずるような音が・・・

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65:怖い話の名無しさん 投稿日:2012/10/01(月) 23:01:57.35
次の日朝ご飯を食べ終え俺は学校へ行く準備をしなければならなかった
今日は転校初日で大事な日、父親も車で一緒に行くことになってる
いざ準備をしようとして俺は気づいた制服も鞄も部屋にあることを
俺はどうしようかと迷ったが恥を承知で弟に怖いから一緒に来てくれと頼んだ
弟は仕方ないとばかりに俺の後をついてきてくれた
階段を上がり穴の方を見てみる・・・布が落ちてる
もしかしたら父親が貼り直したのが弱かったのかもしれないが俺は何かがまた出てきたんだなと
思っていた
穴を見た弟は怯えていた、俺は直ぐに部屋へと入り必要な物をまとめてリビングに置くことにしたその日は無事に学校も終わり俺は地図片手に家へ帰ってきた
玄関に入ろうとしたが鍵がかかっている
もしかして誰もいないのかなと気分が暗くなった
母親はたぶん弟の向かいに行っているのかも
仕方ないと合鍵で玄関を開く、家の中は静まり返っていた
俺は急いでリビングにいき電気を点けるテレビをONにし音量をなるべく上げた
2階へはまったく行く気がしなかった、もしかして今も2階のあの穴の部屋に何かがいるのだろうか?
それで俺の帰ったのを知ってるのか
そう考え始めるとどうにも恐怖に負けてしまう、ソファーに座りテレビを見ていると
眠気が襲ってきた
俺は寝てれば時間が過ぎてそのうち親も帰ってくるだろうと寝ることにする
もちろん静かなのは嫌なのでテレビは点けっ放しだ
 
 
 
66: 怖い話の名無しさん投稿日:2012/10/01(月) 23:03:18.05
ガン!
その音で俺は目を覚ました
・・・・・・・
辺りは真っ暗だった点いていたテレビも何故か消えている
俺「お母さん?・・・」
一言そうつぶやいた、あまりにも小さい声で、どうやら家族はまだ帰っていないらしい
窓から入る薄明かりを頼りにテレビのリモコンを取るが電源が点かない
どうやら停電のようだ、でも妙だ、周りの家は停電してるわけではなかった
俺の家だけ?と疑問に思いながらさっきのガンと言う音はブレーカーの落ちた音だと理解した
しかしブレーカーが落ちるほどの電気は使っていないと思っていたんだが
故障かなにかだろうか
このままでも仕方ないのでとりあえず玄関にあるブレーカーを見に行くことにした
それに真っ暗なままでは怖すぎる
リビングを抜け廊下へと出る廊下はかなり暗かった・・・・・何より怖いのが玄関に行く途中に2階への階段があること
俺は音を立てないようにゆっくりと足を踏みしめる
ゴッ
俺「!?」
俺は一瞬びくっとなった、足が廊下に置いてあった荷物に当たったのだ
・・・・・・・
嫌な静けさが俺を包む、ようやくブレーカーの所まで辿り着く
スイッチを上に上げるが・・・まったく点かない、俺は完全に混乱した
なんで点かないんだ?
ズズズ・・・
その時上の方で小さく音がした聞き覚えのある音
ギィ・・・ ギィ・・ザザザ・
何かが這う音と這いずるような音・・・
それは確実に上から聞こえる音だった、あの穴だ
俺はもう動けなかった何故か座り込んでしまってまったく動く気になれない
 
 
 
67: 怖い話の名無しさん投稿日:2012/10/01(月) 23:04:58.08
ぺタ・・・ぺタ・・
音が近づいてくる、なんとなくだけど階段を下りてるような気がした
・・・・・・・・
俺はただひたすら階段の方を見ていたというか見るしかできなかった
足や歯がガクガク震える
ぺタ・・・
階段の5段目ぐらいに何か黒い物体のような物が見えてきた
そいつは人なのかわからないが手のような物がたしかにあった
俺の目は焦点を合わせられなくなっていた目が回る・・・吐き気も・・・
心臓がバクバクと・・・・
そこで俺の記憶は途切れた
目が覚めたとき俺は2階の部屋で寝ていた
夢だったのか?それならそれでありがたいと思った
部屋の外ではないか機械音がしている、部屋を出ると穴のあの壁を工事業者の人達が壊していた
何か俺の中でものすごく安心したのを覚えている
 
 
 
68: 怖い話の名無しさん 投稿日:2012/10/01(月) 23:06:19.51
家族に話を聞いたところ俺は玄関の所で倒れていたらしい
見つけたのは母親でびっくりした母親が救急車を呼んだらしいが別に俺に何の異常もなかったようだ
父親もその後急いで帰ってきてくれたらしく部屋に運んだのは父親だそうだ
その後いろいろと昨日のことを聞かれたが俺は話す気にはなれなかった穴の部屋は壁が壊され窓の方も塞がっていた壁を取り壊し光が差し込むようになっていた
部屋の中は子供用の玩具や絵本が散乱していた
どうやら子供部屋だった感じみたいだ
部屋を改装してからは不思議とあの音は聞こえなくなっていた
弟もすっかり平気になったみたいで俺と一緒の部屋で寝るようになった
だけど改装したとはいえあの部屋を使う気にはなれなかった
俺が中学を卒業すると同時にあの家を引っ越した
けっきょくあれが何だったのかは今となってはわからない
 
 
引用元:http://kaidan-banashi.com/archives/18