【涙腺崩壊】妻子もかえりみず好き勝手遊びまわっていた俺。ある日突然「お母さんが子供を迎えに来ないから、お父さんに迎えに来てほしい」と保育園から連絡があって…
サリナ
「そんなに優しくしないで… 俺君に甘えちゃう…」
俺
「いや、甘えていんだよ。 他人じゃないだろ?」
サリナ
「いやなの… 俺君の優しさに甘えるわたしがいや…
だから出ていくの…」
それ以上俺は何も言えなかった。
サリナが決めたことなんだ。
俺は陰ながら、サリナとハルを応援出来ればいい。
そう思ってた。
数日後、
サリナとハルが住むマンションが決まった。
サリナは介護職に復帰し、
いよいよ引っ越しとなった。
距離は一駅程だったので、
いつでも会いに行けると言うことで少し安心してる。
ハルは泣いてぐずってたけど、
好きな時に会えると言うことで我慢してもらった。
我慢ばかり可哀想なんだけどな。
ようやく引っ越しも終わり、サリナとハルとはお別れだ。
サリナ
「俺君本当にありがとう」
俺
「うん。 全然いいよ。
また何かあればいつでも言って」
サリナ
「うん」
ハル
「パパー。 まいにちおでんわするねw」
ハルには携帯を持たせた。
俺にいつでも電話出来るようにだ。
きっと心配で俺ばっかり電話するんだろうけど。
俺
「じゃあまたな」
ハル
「パパーまたあしたねー」
俺
「明日は無理だよw お休みになったらなw」
ハル
「はいw」
俺「ハルのこと頼んだよ」
サリナ
「うん… 俺くん…?」
サリナが少し切ない表情を見せる。
俺「ん?」
サリナ
「ううん。 でもないw
あのね… 幸せなんて本当にあるのかな…?」
また切ない表情をするサリナ。
俺「ん?うん…」
サリナ
「頑張ってれば… 神様は幸せにしてくれるかな…?」
すごく心に響くものを感じた。
俺は何も答えることが出来ず二人と別れた。
サリナのその時の表情と言葉を
今も忘れることはない。
ハルとサリナが出て行き数日が経ち、
俺は相変わらずの生活を送っている。
何か物足りないモノを感じつつ。
佐々木先生
「最近全然連絡くれないですね。
どうしてるんですか?」
佐々木先生からの電話だ。
久しぶりに話しがしたいと言われ、
居酒屋で会うことになった。
佐々木先生
「俺さんって本当に放置するのが好きですね」
名前で俺のことを呼ぶ佐々木先生。
居酒屋に入って一時間。
すでに出来上がってるようだ。
俺
「放置ってw 佐々木先生はまだ20代なんだし、
もっと若い男相手にしなよ。 勿体無い。」
俺はジョッキのビールを飲み干す。
今日は久しぶりの酒で俺も気分がいい。
佐々木先生
「もうすぐ29です。 俺さんとも歳変わらないでしょ。
子供扱いしないで下さい」
俺
「佐々木先生はいい人いないんすか?
可愛いしモテるでしょ?」
佐々木先生
「ぜっんっぜっんいません。
むしろ出会ってもしょうもない男ばっかりw」
俺
「佐々木先生飲みすぎだよ。そろそろ出ましょうか?」
佐々木先生
「いやです。 今日はもっと飲みたいんです。
付き合ってくださいねw」
俺
「明日仕事でしょ? そろそろ帰りましょう」
佐々木先生
「じゃあ愛(佐々木先生の名前)って呼んで下さい。
呼んでくれたら大人しく帰りますw」
俺「……」
佐々木先生
「はいだめーw れませんw」
大分酔ってる。
明日は仕事も早いしもう切り上げたい所だ。
佐々木
「あのー… 何で元奥さんと寄り戻さなかったんです?」
俺
「寄り戻すってw
あっちはまだ前の男が好きなんですよ。
寄り戻すとか、そう言う次元じゃないですよ。」
佐々木先生
「俺さんは元奥さんのこと好きじゃないんですか?」
お酒のせいで呂律が回っていない。
俺「俺は…」
そう言えば考えたことなかったな。
サリナのことが好きかどうか。
好きか嫌いかって聞かれたら好きなんだろうけど。
愛とか恋とかそんなんじゃない。
そう思ってた。
俺
「愛とかはないですから。
多分家族や友人みたいな、
親近感はあるんだとは思う。」
本当にそうなのだろうか。
俺自身そんなことを深く考えたことがない。
うまく表現出来ないんだ。
佐々木先生
「本当に俺さんは鈍感ですよねw
さっき聞いた話しなら、
きっと元奥さんも俺さんに気がありますよw」
俺「サリナが?」
ふと考えてはみたが、ありえない。
佐々木先生
「女の勘ですwイヒッw」
俺
「勘ってw 佐々木先生飲みすぎ。
そろそろ出ましょう。 俺家まで送ってくんで」
佐々木先生
「仕方ないなーもーwイヒッw」
ふらふらの佐々木先生。
家が近いと言うことなので
仕方なくおぶって送ることにした。
俺「しっかり佐々木先生。」
いつの間にか俺の背中で寝ている。
まあ住所は聞いてるし、
家に着くまで寝かせておくか。
俺
「先生。 着きましたよ。 起きて下さい。」
背中の佐々木先生を揺すった。
佐々木先生
「もうちょっとだけ。 このままお願いします」
俺
「起きてたんすか? いつから?」
佐々木先生
「途中からです。 少しうち寄って行きませんか?」
そう言って部屋に上がらせてもらった。
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