【涙腺崩壊】妻子もかえりみず好き勝手遊びまわっていた俺。ある日突然「お母さんが子供を迎えに来ないから、お父さんに迎えに来てほしい」と保育園から連絡があって…
久しぶりの女性の部屋。
何だか緊張する。
佐々木先生
「はい。ビールw」
冷蔵庫から缶ビールを取り出し俺に渡して、
ちょこんと俺の隣に座った。
俺は微妙に距離を離す。
佐々木先生
「どうして離れるんですか?」
俺
「いや、あの…」
あたふたする俺。
佐々木先生
「俺さんって本当に鈍感ですね」
俺「近い」
佐々木先生が顔を近づけてきた。
まじまじと俺の顔を見つめる。
俺
「あの、先生酔いすぎ」
佐々木先生
「もう酔ってません。
いい加減私の気持ちに
気づいてくれてもいいじゃないですか!」
佐々木先生が俺に覆い被さる。
俺「いや、あの…」
変な汗が出てくる。
佐々木先生
「好きなんです。。。
女性からこんなこと言わせないで下さいよ。。。」
いつからだ?
気付かなかった。
だってハルの先生だった人だぞ。
佐々木先生の唇が俺の唇に触れた。
柔らかい。。。
アルコールと女の甘い匂い。
心拍数が上がる。
俺は我慢できず佐々木先生を押し倒した。
興奮が高まり理性が吹き飛んだ。
どれぐらいぶりだろうか?
異性とここまで密着するのは。
ハルを一人で育て始めてからだから、
ずっとなかった。
俺も男なんだと今更ながらに思い出す。
このまま。
このまま身を委ねよう。
佐々木先生とならいい。
佐々木先生となら幸せになれるかもしれないな。。。
サリナ…
頭の中でサリナの顔が浮かぶ。
そうあの時の切ない表情だ。
俺はふと我に返る。
すぐに手を止め佐々木先生から離れた。
佐々木先生
「どうしたんですか?」
俺
「すいません。 俺、、、 出来ません。
本当すいません。」
立ち上がり帰りますと言って、
佐々木先生宅を急いで飛び出した。
外はパラパラと雨が降り出していた。
俺はまだ心臓がバクバク言ってる。
何やってんだ俺は。。。 最低だ。
佐々木先生に失礼なことしてしまった。
それにサリナの顔が頭から離れない。
急に胸が締め付けられる。
俺は走って家に帰った。
ずぶ濡れになり、そのまま空の浴槽に入る。
その空間が好きだった。
まだ胸が締め付けられて苦しかった。
そしてとめどなく涙が溢れた。
俺「サリナ…」
俺はサリナが好きなんだ。
気付かないうちに、ま
たサリナに惹かれていたんだ。
ようやくそれに気づいた自分がそこにいた。
本当はずっと好きだったのかもしれない。
それをただ否定して
気付かないふりをしていただけなのかもしれない。
サリナの笑顔。
サリナの悲しい顔。
あの切ない顔も。
サリナで頭がいっぱいになった。
サリナのことを考えると胸が締め付けられる。
今ならこの気持ちは本物だと分かる。
これが愛なんだと理解した。
ハルに対してとはまた別の感情。
悲しくて嬉しくて愛おしい。
いろんな感情が入り混じる。
そしてハルの笑顔が頭に浮かぶ。
ハルにはいつも我慢ばかりさせてた。
辛い想いも。 寂しい想いも。
とても可哀想なことをしてきた。
聞き分けが良い分尚更。
子供は親を選べない。正にその通りだ。
子供がそんな気持ちになっていいわけがない。
親なら、精一杯の愛情を
子供に注いであげなきゃいけない。
一番近くで成長を手伝ってあげなきゃだめなんだ。
ハルには、
俺とサリナ。
両方必要なんだ。
親の都合で子供が犠牲になるなんて、
絶対にあってはいけない。
後悔と反省の念が何度もおしよせた。
ハルの笑顔。
サリナの笑顔。
俺が守ってやりたい。
心からそう思った。
俺は浴槽からでると、すぐに家を出た。
サリナに会いたい。 今すぐ。
その一心で、俺はサリナの家へと向かった。
逸る気持ちを抑えることが出来ない。
雨に濡れながら頭を冷やす。
着いた頃にはもう夜が明けていた。
サリナの部屋の前に立ち、呼び出しを押した。
妙に静かで、
自分の心臓の音だけがバクバクと聞こえる。
サリナ
「はーい。 俺くん?」
サリナが驚いた表情で俺を見た。
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