【幻の最終回】クレヨンしんちゃん作者事故死から7年…誰も知らない22年後の物語に涙が止まらない
188 :◆YAe/qNQv0cvW:2014/08/17(日)01:05:52 ID:ONXk1KIta
波止場に着いたオラと黒磯さんは車を停め、海を眺める。
手にはコーヒー。
黒磯さんは、タバコを吸い始めた。
「……お嬢様には黙っててくださいね。タバコ、嫌いなんですよ」
「……分かりました」
オラと黒磯さんは、海を眺める。
遠くに見える雲はとても大きく、海鳥の声が耳に響き渡る。潮の香りは、どこか心地いい。
海を眺めながら、黒磯さんは話してきた。
「……私も、妻とケンカしたら、よくここに来るんですよ」
「……上尾先生――ああ、今は、黒磯先生でしたね。奥さんとですか?」
「はい。彼女、メガネを外すと気性が荒いでしょ?だから、しょっちゅう……」
黒磯さんは、照れ臭そうに話す。
黒磯さんと上尾先生は、結婚していた。もう、十数年前の話だ。
確かに、上尾先生はメガネを外すと強気になる。
それでも、黒磯さんとは幸せに生活してるようだ。
今の黒磯さんの表情が、それを物語る。
「……一緒に暮らしていれば、ケンカの一つや二つくらい、いつでもあります。
相手に分かって欲しい。自分の気持ちを、言葉を、相手に伝えたい。
そんな想いが、ぶつかり合うのがケンカですから」
「………」
「ひまわりさんだって、そうじゃありませんか?
もちろん、しんのすけくんも。そういう時は、とことん話し合うべきです。
ケンカはしないに越したことはありません。
……ですが、たまのケンカは、時にいい方向に転ぶこともあります。
――雨降って地固まる、ですよ」
「………」
すると黒磯さんは、タバコの煙を吐いた後、コーヒーを一口飲んだ。
「……今日は、家に帰ってあげてください。お嬢様には、私から説明しておきます」
「え?でも……」
「ひまわりさんに、よろしく言っておいてください」
黒磯さんは、そう言って笑っていた。サングラスの奥には、優しい眼差しが見えた。
オラは頭を下げて、その日は、家に帰った。
189 :名無しさん@おーぷん:2014/08/17(日)01:08:03 ID:NjSEg7hP5
イケメンすぎて惚れそう
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