【感動】小三の春休み、近所に二つ年下の香子が引越して来た。ある日、道の傍らでしゃがみ込んで泣いている香子を見つけた俺は…→俺と彼女の物語は、ここから始まった…!→「俺と香子は、幸せな夫婦になります!」

感動, 物語学校, 泣ける話, 病院, 療養, 青春

向かいの棟から、香子が出てきた。紙袋を持って。

 

恐らく、俺の家に届けるつもりだったのだろう。

 

「あ…」

 

「……」

 

香子は俺たちを見て、Tは香子を見て、固まる。

 

言い知れない緊張感に耐え、俺は第一声を放つ。

 

「おっす。」

 

「こ、こんばんは。」

 

香子は、俺に対してというより、Tに対して挨拶した。

 

201: 1:2009/08/25(火) 14:13:06.12 ID:9k1Z+XoP0

 

「こんばんは。こんな遅くにどうしたの?」

 

Tは、努めて優しい口調で言ってるような気がした。

 

「え、あの…こーちゃんに……」

 

素直な香子の言葉。

 

「それ、チョコレート?幸介にあげるつもりで?」

 

「は、はい…」

 

それを聞いて、Tが香子へと詰め寄る。

 

「彼女のいる人にチョコ持って行くなんて、どういうつもり?」

 

「ちょっと、やめろよ」

 

俺は慌ててTの肩を掴んだが、Tは止まらない。

 

 

 

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