【涙腺崩壊】のび太『あれからもう10年か……』ドラえもんがいなくなってからののび太の成長、ドラえもんのその後が泣ける・・・

ストーリー, 感動

舞さんの威圧感は、僕の心臓を鷲掴みにするかのようだった。

それは、即答できなかった僕に対する、舞さんなりの怒りなのだろう。僕は、黙り込んでしまった。

「……すまない。少し意地悪が過ぎたな」

「……いえ」

「だがのび太。一つ、理解しておけ。お前は確かに優しい。相手のことを想い、気遣いが出来る男だ」

「………」

「……でもな、その優しさが、返って誰かを傷付けることもある。
今お前は、二つの岐路に立っている。しずかか、咲子か……どちらの気持ちもお前に向いている以上、そのどちらかを選ばなくちゃならない。
そしてそれが意味することは、必ず、誰かが傷付くということだ」

「咲子か、しずかか……それともその両方か……それは、お前にしか決められない。そしてな、その傷は、決断が遅ければ遅いほど、深く突き刺さるんだよ」

「……はい」

「正直、私はどちら側に付くことも出来ない。咲子は、私の大切な妹だ。しずかは、私の可愛い部下だ。二人とも私の宝で、幸せになって欲しい」

「それは……当然だと思います」