【涙腺崩壊】のび太『あれからもう10年か……』ドラえもんがいなくなってからののび太の成長、ドラえもんのその後が泣ける・・・
残されたのは、僕と舞さん。玄関が閉まる音が響くなり、舞さんは先ほどまでの緩い顔を一変させ、真剣な表情を見せた。
「――で?これはどういうことだ?説明してもらおうか……」
その目には、凄まじい威圧感があった。
そんな視線を受けた僕に抵抗など出来るはずもなく、ことの経緯を洗いざらい説明した。
「――そうか……咲子が……」
「もちろん、僕からも交際を申し込みました。それが、今の関係です……」
「そうか……」
難しそうな顔をしながら話を聞いていた舞さんは、話を聞き終えると目の前にあるビールを一気に飲み干した。
(まだ入ってたんだ……ってことは、さっきのは僕と二人になる口実だったわけか)
「……まさか、しずかの最大のライバルが、我が妹とはな……。世間ってのは、つくづく狭いもんだ……」
「……僕も、まさか舞さんが咲子さんのお姉さんとは思いませんでした……」
「まあ、いくら信じられなくても、純然たる真実としてあるわけだから、そこは何を言っても無駄だろう。
――それより、問題はアンタのことだ……」
「ぼ、僕ですか?」
「ああそうだ。――のび太、お前、正直な話、どっちなんだ?」
「どっちなんだと言われましても……」
「簡単な話だ。しずかと咲子……この日本においては、一夫多妻制は認められていない。どちらかを選ばなくてはならない。……お前は、どっちを選ぶんだ?」
「そ、それは……」
「即答――出来ないんだな」
「………」
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