【涙腺崩壊】のび太『あれからもう10年か……』ドラえもんがいなくなってからののび太の成長、ドラえもんのその後が泣ける・・・

ストーリー, 感動

 

「……ひぐ……ひぐ……」

「え――ッ!?ど、どうしたののび太くん!?」

彼女は慌てて、僕の体に触れる。

それでも僕の目からは、止めどなく涙が溢れ出ていた。

苦しいとき、辛いとき、僕はいつも彼の手紙の言葉を思い出していた。そして目の前の彼女は、今まさに、彼と同じ言葉を口にした。

それが本当に嬉しくて、暖かくて……心の奥からつま先まで、優しく包まれるような……そんな感覚だった。

「……」

彼女はただ、僕が泣き止むのを待っていた。僕はひとしきり泣いた後、ようやく落ち着きを取り戻した。

「……ご、ごめん……ありがとう……」

「う、うん……」

彼女は、未だ混乱していたようだ。

彼女が、とても愛おしく思えた。大切にしたいと思った。そして僕の口は、自然と動いていた。