【素人力】探偵!ナイトスクープ、涙の「神回」舞台裏がこちら…

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職員「供養だから、しっかりやろう」

 それは、平城宮跡などで出土する木簡の、ほぼ消えかかった文字を解読するときの手法でした。

 奈文研写真室の職員が、ハガキを赤外線撮影し、光の色やあて方を変えて撮影した複数の写真を合成することで、ハガキの文字を浮き上がらせることに成功しました。

 馬場さんによると、赤外線撮影の技術が進歩していたことが大きかったようです。「もう少し昔だったら無理だったでしょう」と話していました。

 田村探偵と依頼者が平城宮跡で待機する間、ハガキの文字を、木簡の文字や古文書を読む職員も協力し、一文字ずつ判読していきました。

 職員らは「供養だから、しっかりやろう」と声を掛け合っていたそうです。なんとか依頼者の思いに応えたいという一心だったのでしょう。

「やっぱりわかってくれたんですね」

 そして、奈文研に戻ってきた田村探偵と依頼者の前で、馬場さんはハガキのほぼ全文を解読できたと伝えます。

 そこには「身重」「妊娠の妻」という言葉がはっきりと書かれていました。ほとんど読めなかった最後の4行には、依頼者の父親が母親に送った辞世の歌が書かれていました。

 ハガキを読みながら、依頼者の男性は「やっぱり(父は)わかってくれたんですね」と涙をぬぐいました。

 その様子を見た馬場さんも思わずもらい泣き。その様子も放映されました。

 「自分の役割を果たせてホッとしたときに依頼者の涙を見てしまったので」と照れ笑いを浮かべ、振り返りました。

「自分の経験と重ねた人の心に残った」
 
 
 
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