A太はI美のことが好きだったみたいで、ある時俺に
「J、俺は不細工だし、もしお前がI美と付き合うって言うなら、それはそれで応援したいと思う。」
と唐突に言ってきた。
「いや、そんなん、まずI美がどう思うのか。」
I美は彼氏はいないって言ってたし、一人暮らしで危ないから
たまに遊びに行ってやるよ。とか冗談を言うと、真顔で
「ばかっ!一人暮らしの女の子が男の子を家に上げるわけないでしょ!
変なまねしたらイヤだから、家は絶対に教えてあげない」
なんて怒るから、結構硬いやつなんだって、ちょっと感心して、俺も、この子いいなぁ
なんて少し思ってた。
アベック殺人を思い出したッス…orz
I美も、俺たちと一緒にバイトやめてたから、気になってたけど
ネイルサロンで働いてるってmailで見て
会えない日々が続いてたけど、みんな頑張ってんなって思ってた。
特にA太には家に招いてもらい、学生時代、仕送りもままならない時に、食事させてもらったり、泊めてもらったり
爺ちゃんには毎度勝てなかったけど、囲碁を相手してもらったり。
とってもお世話になったから、また落ちついたら会いたいって思ってた。
出来たらI美も一緒に。
そんなある日のこと。
ちょうどGW終わったくらいかな。
21時も過ぎた頃、ピンポーンて。普段着あんまり鳴らない音がした。
ドアを開けたらl美だった。
I美「久しぶり!近くまで来たからさ!元気?」って
とにかく上がる?って聞いたら、うんって上がってきたけど、
俺「何か、あった?」
少し黙ったあと、I美は言った。
「なんかさ、ストーカーに狙われちゃった。家帰れないから出てきたの。泊めて」
え?まさか。
泊めるとか、俺理性とかねえし。
だから、警察行ったほうがいいよ、一緒に行こうとかいったけど
頑なに、無理よむりって
警察は事が起こらないと何もしてくれないって泣く。
俺は、泊めたら何するかわかんねーよ、って言ったら
「いいよ!あたしね。ずーっとJのこと好きだったの!」って
なら、なるようになるじゃん。
その日から、I美は俺んちに住み着いたんだ。