アンジャッシュ渡部発!“いい客”になって“いい店”にいけば、人生すべてがうまくいく!?
最近の飲食業界は、“食材の高騰化”と“飲食店全体の二極化”が進んでるなと感じますね。安い店はすごく安いんですけど、高い店は、ごはんに対してきちんとお金を払う人だけに向けた店になってると思うんですよね。
今月発売になった『アンジャッシュ渡部の 大人のための「いい店』選びの極意』(SB新書)にも書いたんですが、“客は店を選ぶ時代から店に選ばれる時代”になってることに気づかないといけない。
この競争に勝たないと我々は、いいお店にたどりつけない、本当においしいものにたどりつけない時代になってるんじゃないかなと。
そもそも飲食店って完全にえこひいきの文化なんですよ。人と人ですから、「同じお金払ってるのにあっちのほうがいい」とか「同じ時期に電話してるのにこっちは予約取れなかった」とか、そんなこと当たり前。
意外とそれが表面化してないので気づいてないだけ。なので我々も「いい客になろう」ってことをこの本で書きました。
よく、僕が芸能人だからいい店に行けるんだろうって言われるんですが、そう批判してる奴より僕のほうが絶対飲食店に愛があるし、お店側にしたら絶対そういう奴より俺に食べさせたいはずだと思ったんです。もちろん芸能人としてのアドバンテージはあるんですけどね。
例えば、すごくシンプルに言うと、黙って食べる人よりも、「うまい!」って食べる人に食べさせたいじゃないですか。
今やテレビインターネットでこれだけ情報がある中で、いい店を見つけても後手になって予約が取れないってことが多いと思うんです。
じゃあどうすれば先手を打っていい店を見つけられるのか。そこをしっかりこの本で紹介したいな、と。
あとは本の帯に「『いい店』を知っていれば、仕事も恋愛も、人生はすべてうまくいく!」ってちょっと大風呂敷を広げたんですが(笑)、デートや接待で食事に行くとき、どういうシチュエーションなのか、どういう誘い方をするのか、そういうことも大事ですよね。
デートで「ごはん行こうよ」って言われるよりも、「女性だけで入れない居酒屋があるんだけど行かない?」とか、「スペインの三ツ星レストランが日本で初めて出した支店があるんだけど、一緒にどう?」とか、そういうキャッチがあると全然違いますよね。
僕、「グルメ王」って言われるとすごくおこがましいなと思うんですけど、「アテンド王」って言われるとすごくうれしくて。
アテンドに命をかけてきたので、「こういうシチュエーションで」って聞かれて答えた後日に、「よかったよ」って言ってもらえるのが何よりうれしいですね。
やっぱり気になる体重管理は、“目先ご褒美ダイエット”で
食事って自分にとって趣味だと考えたら、1日3回も楽しいじゃないですか。
例えば趣味がゴルフだったら、なかなか1日に3ラウンドもできないし、スカイダイビングだったら3回は飛べないですよね。それに比べて、グルメは毎日必ず3回楽しめると思うと、いい趣味だと思いますね。
ただ毎日楽しめるぶん、当然体調管理も必要で。ダイエットって食事と相反するものだと思うんですけど、夜においしいものが待ってるってわかってたら、意外とがんばれるんですよ。
「明日のランチはいいものが待ってる。じゃあ今夜の食事は抑えようか」とか、目先のご褒美があるから我慢できる。“目先ご褒美ダイエット”ですね。
僕がオススメしているやり方は、いい飲食店を週に3、4軒ポンポンって予約しちゃうんです。そしたら、その予約した日に合わせてほかの日の食事を調整できる。
「太る太る」と思っちゃったらもう食事がおいしくないじゃないですか。それよりも、「今日はこれを思う存分食べていいんだ!」っていう状況に持っていくしかない。
あとは運動ですね。朝起きて体重計に乗って、減ってた日に食べに行くごはんが一番うまいですよ! 「よっしゃ! 食べれるー!」って(笑)。
食を楽しむには”身の丈に合う”ことが大事だと、やっと気づいた
結局、“食”って、身の丈に合ったところで食べるのが一番幸せだと思うんです。
3万円のお寿司を「高い」と思う人は絶対食べない方がいい。「高いなあ」と思いながら食べてもおいしくないじゃないですか。けど、財布に余裕があって、「こういう理由でこのお寿司は3万円する」ってわかって、それでも食べたい人が食べたらいいんです。
例えば、恵比寿の「セルサルサーレ」では、10品5500円くらいでイタリアンのコースを出してくれるんです。
すごく腕のいいシェフで本当においしいんですが、“この内容で5500円は安い”って気づくことができたら、すごい満足感を感じると思うんです。そして「こんなに安くてよくやっていけてるな」って、お店側の努力がわかってさらに満足するはずです。