【時をかける少女を超えた!!】【青春】両親に預けられた車が一台も走っていない田舎にある叔父さん家での夏の日の出来事が…
老人が思い出したように手を叩く。
どこか掴みどころがなく、飄々とした雰囲気を醸し出していた。
75: ◆zS3MCsRvy2:2007/07/14(土) 23:29:14.56 ID:uJ7PyqMC0
/ ,’ 3「わしは、荒巻スカルチノフ。この辺りを回っとる薬売りじゃよ」
( ^ω^)「荒巻さんですかお」
/ ,’ 3「皆からは荒巻の爺さんと呼ばれとる。あんたもそう呼んでくれんか
ね」
( ^ω^)「分かりましたお、荒巻のお爺さん」
/ ,’ 3「ほっほっ、それじゃ薬箱を持ってきてくれんかね」
どうやらこの老人―――――荒巻のお爺さんは薬の補充に来たらしい。
薬箱を持ってくると、背中にしょった葛籠を下ろし不足している薬を詰め込
む。
僕は代金を支払った後、少し話をすることにした。
( ^ω^)「この辺りって、どのぐらいの範囲なんですかお?」
/ ,’ 3「そうじゃのう、この町一帯はわしが回っとるの」
(;^ω^)「全部ですかおっ!? もうお歳なのに大変ですお」
/ ,’ 3「ほっほっ、わしはまだまだ若いつもりじゃよ」
お爺さんはそう言っておどけてみせた。
履いている靴はぼろぼろで、皺の刻まれた顔は真っ黒に日焼けしている。
この仕事の大変さが、少しだけ垣間見えた気がした。
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