【涙腺崩壊】のび太『あれからもう10年か……』ドラえもんがいなくなってからののび太の成長、ドラえもんのその後が泣ける・・・

ストーリー, 感動

「――あ、そうだ!」

突然、咲子さんは声を出し、ごそごそとバッグをあさり始める。

どうしたのかと見守る僕の目の前に、バッグから小さな小袋を取り出した。

「えっと……これは?」

「いいから!開けてみて?」

「……うん」

彼女に促されるまま中を開けてみる。その中には、小さな犬の置物があった。青い、ネクタイを付けた犬だった。

「これは?」

「フフフ……私のは、これ」

そう言って彼女が見せてきたのは、同じく犬の置物。こちらは赤い可愛いリボンが付いていた。

「それが、のび太くん。これが、私」

「ああ、そういうこと……」

「そうそう。――ねえ、取り替えっこしよ?」

「え?」

「いいからいいから!はい、私の」

「う、うん……」

「じゃあ、今度はのび太くんのをくれないかな?」