【動画あり】米人気YouTuber、日本撮影の自投遺体動画投稿600万回再生される
YouTubeは今回の件を受けて声明を発表し、「YouTubeは扇情的で敬意に欠ける暴力的コンテンツの投稿をポリシーで禁じている」と説明。「この動画に映された方のご家族にご同情申し上げます」とコメントしている。
ポールさんは最初にTwitterに投稿した謝罪文において、「自殺問題への意識を高め、命を救うことにつながればと考えた」と釈明。動画へのクリック数を伸ばす意図はなかったと説明している。
「インターネットにプラスの影響を生み出せればと考えた。批判の嵐を呼び起こすのではなくだ」と謝罪文には記されている。
評判管理コンサルティング会社Reputation Management Consultantsの会長を務め、ブランド戦略の専門家として数々の著名人や企業幹部、メディアへのアドバイスを行っているエリック・シファー氏は次のように指摘する。「ポールさんへの信頼は失墜した。被害を最小限に抑えるためには、これ以上の釈明は賢明ではない」
3日に電話取材に応じたシファー氏は、「それよりもポールさんは、自殺防止団体の取り組みに時間とお金を捧げるなどして、行動で示すべきだ」とコメントしている。
さらに同氏は、「ブランド戦略の観点からすれば、ポールさんは大きな代償を払うことになるだろう」と指摘。
「今回の件は非常に大きな過ちとして、ポールさんのような多くのデジタルインフルエンサーの心に強く刻まれるはずだ。今後はコンテンツをアップロードする前に、一般に公開して問題のない内容かどうかを慎重に判断しなければならないだろう」とシファー氏は続ける。
山梨県警の広報官によれば、死体を見つけても一般の第三者に通報の義務はない。今回問題となった動画では、ポールさんたちは警察に通報し、救急隊員が現場に駆けつけているが、その後どうなったかまでは定かではない。青木ケ原樹海を管轄する地元警察は3日、この件に関するコメントを断っている。日本の警察は通常、自殺についてはコメントしない。
日本は人口当たりの自殺者数が世界でも飛びぬけて高く、政府のデータによれば、年間に2万1000人以上が自殺している。日本人の自殺率が高い理由として、周囲との調和が重視される社会であることを指摘する向きは多い。さらに日本では、他の文化とは異なり、自殺が宗教的に禁止されておらず、ときには自殺を「責任を取るための高潔な手段」と考える人さえいる。
富士山麓の青木ケ原樹海は人里離れた場所にあり、遺体が長い間発見されないことから、自殺の名所として知られている。
YouTubeはGoogleの親会社であるAlphabetの傘下にある。ポールさんの動画チャンネルの停止についてYouTubeに問い合わせたが、すぐには返答を得られなかった。
この件はこれまでのところ日本のメディアではあまり報道されていない。
引用元:http://www.itmedia.co.jp/news/articles/1801/04/news016.html