【涙腺崩壊】のび太『あれからもう10年か……』ドラえもんがいなくなってからののび太の成長、ドラえもんのその後が泣ける・・・

ストーリー, 感動

 

ポタリ……ポタリ……と。

「――私、そろそろ帰るね」

いきなり、咲子さんは立ち上がり、荷物をまとめ始めた。

「え?あ、うん……」

「……じゃあね。あ、寝てなきゃダメだよ?」

そう言い残し、逃げるように玄関に向かう彼女。

でもここで、僕は彼女が荷物を忘れていることに気付いた。

「――あ、咲子さん!これ――!」

その荷物を手に持ち、前屈みに立ち上がり彼女の方に向かう。

――すると、急に目の前が真っ暗になった。

激しい目眩に苛まれ、目の前が歪む。

(やばっ……そういえば、まだ熱が……)

フラフラと彼女の方に近付いていった。

「え――?」

彼女が僕に気付き振り返ると同時に、僕の意識は、そのまま暗闇の中に沈み始める。