「やっぱりかっけぇー!」キングカズが年下の選手にも低姿勢で敬意を示す姿に感動!!!

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播戸竜二「カズさんは僕のサッカー人生において超えていかなアカン存在やった」

 僕らぐらいの年齢のほとんどの人が、Jリーグの開幕を見て育ちましたし、その中で一番輝いていたのがカズさんでした。だから自然と憧れていましたね。ただ僕は、中学を卒業してブラジルに行こうと思っていたんだけど、それはカズさんがブラジルに行っていたのを知って、「そんな選択肢もあるんや」って思ったから。当時の僕は、実際に親にも「ブラジルに行く」っていう話をしていたし、ポルトガル語も勉強していたんです。カズさんのことを知って、「行かなアカン」、「行かな始まらへん」、「サッカー選手としてまずはブラジルに行くことが一番ちゃうか」というふうに感じていた。だから、ただ純粋にブラジルに行こうと思っていましたね。

 2002年に期限付きで神戸に移籍して、そこでカズさんとは一緒にプレーすることになった。ガンバで2年やって、札幌で2年やって、次のステップやと考えていた時に、たまたまカズさんがいた神戸が声を掛けてくれた。その時は、カズさんがあと何年プレーするかも分からへんかったし、現役中に一回は一緒にやりたいと思って、神戸に行くことにしたんです。ただカズさんに触れたかったというか、一緒にやりたかった。自分のサッカー人生において、間違いなく大きな影響を及ぼす人やと思ったし、一緒にやるチャンスがあるのであれば絶対にやるべきだと思ったんです。ただ、一緒のチームになったということは、ポジションも一緒やし、ライバルになったわけで、憧れという思いは一切捨てた。だから一緒にご飯を食べに行った記憶もないんです。いかにしてカズさんを喰って、更に上に上がっていくか。それしか考えていなかった。それが自然というか、超えていかなアカン存在やったから、カズさんは。 本当に常日頃の練習からカズさんは100パーセントでやっている。ケアもそうやし、準備もそうやし、練習中もそう。24時間を本当にサッカーのことに使っていたんです。僕もトレーニング開始の約1時間前にはクラブハウスに行っているけど、カズさんは僕がクラブハウスに着いた時には既に身体が出来上がっていたし、トレーニング後の身体のケアも、アイシングとかマッサージとかを念入りにしていた。きっと若い頃からずっとそうやってきたんやと思うし、それを今も続けていると思う。口で言ったり、やろうと思うことは簡単だけど、実際にやり続けることは大変なんですよ。それを、しかも20数年もやり続けているのは、もう尊敬に値すると思う。話には聞いていたけど、実際に自分で触れてみて本当にタメになったし、やっぱり長いことプレーしようと思ったらこういう感じじゃないとアカンのやなって思ったね。見てきた中で、一緒にやってきた中でホンマに一番すごいと思ったし、そういうことができるからあれだけの位置にいるんやなって。サッカーに対する意識が高い、プロフェッショナルというのはこういうもんなんやな、ということをカズさんの背中を見て感じたし、自分もそうなっていかなアカンって思いましたね。

 あと、カズさんは天然なところがありますね。栄養士の人が、試合前は肉はあんまり摂らなくていいみたいなことを言っていたことがあるんですけど、試合前にホテルに宿泊していて、食事の時にシェフがパスタを作ってくれたんです。それでカズさんがソースをつけようとしたら、「ミートスパってさ、肉は入ってんの?」ってシェフに聞いていたんですよ。そりゃあ、ミートだもん! 入ってるでしょ!(笑)。入ってるからミートスパって言うのに……天然ですよね、やっぱり。

 正直、45歳まで現役でいるのは素晴らしいという以外の何物でもないと思います。ただカズさんはちょっと天然なところもあるから、自分の歳を分かってますか? ってね(笑)。まだ30そこそこやと思ってないですか? もうすぐに46歳ですよ、と(笑)。一緒にプレーして影響を受けた身としては、自分もまだまだ、僕が一緒にやっていた頃のカズさんにも、今の僕では追い付けていないので、僕もまだまだ走り続けますし、カズさんに負けずに頑張ります! Boa Sorte!!

 

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