【涙腺崩壊】妻子もかえりみず好き勝手遊びまわっていた俺。ある日突然「お母さんが子供を迎えに来ないから、お父さんに迎えに来てほしい」と保育園から連絡があって…

感動, 物語ヤンキー, 感動, 涙腺崩壊, 発達障害, 苛酷

翌日サリナが、
どうしてもハルと動物園に行きたいと言ったので
ハルがいいならと承諾した。
久しぶりなんだし断る理由もない。

もう一泊して
サリナがハルを俺の家まで連れて来ることになったので、
俺は一足先に一人で帰宅することになった。

 

ハル
「パパーただいまーぁ」
2日前まで顔を強ばらせていたハルだったのに。
今は晴れた表情をして生き生きしてる。

俺「楽しかったか?w」

ハル
「うんw ママね。
ゾウさんのぬいぐるみ買ってくれたのw」

本当に嬉しそうだ。 会わせて良かった。
2日ぶりのハルの笑顔を見てホッとする俺。

サリナ
「俺くんありがとう。 ハルすごい成長したねw
本当にびっくりしたw」

ハル
「パパー。 ママがおなべしてくれるの。
いいでしょー?w」

サリナ
「俺くんが嫌じゃなかったらねw」


「いいよ。 今日仕事大丈夫だったの?」

サリナ「うん」

3人でスーパーまで買い出しにいき、
サリナが鍋の支度をした。
俺はその間ハルと話しをしていた。
2日間のことを嬉しそうに話すハル。

それが少し切なく感じた。
すぐにサリナとお別れしなきゃならないんだ。

鍋を食べ終わると、
サリナがハルを寝かせてくれた。

サリナ
「ハル寝たw 本当可愛いね。」

俺「うん。」
俺はサリナにお茶を入れた。

サリナ
「ありがとう。
俺くん。 急に来てびっくりしたけど、
本当にありがとうね」


「ごめんな。 いきなり訪ねたりなんかして。
車の彼は彼氏?」

一度は籍を入れ愛し合った仲なんだ。
気にならないって言うと嘘になる。

サリナ
「えっ…うん。そう。
わたしより3つ上なんだけど、
すごく誠実で優しい人よ。」

俺「そっか…」

何落ち込んでんだ俺は。
自分でサリナを手放したんだろ。
それに普通に美人だし、男がいてもおかしくない。

サリナ
「俺くんは? 俺くんモテるし
良い人見つけてるんでしょ?」


「そんなわけないよ。
俺は本当に女っ気ないからw
ただのおっさんだしw
それにハルがいるからハル一筋かなw」

サリナ
「うんw あっ、わたしそろそろ帰るね!」

サリナが時計を見た。


「あーそうだな。 あのさ、
たまにはハルに会ってやってくれないかな?」

サリナ
「いいの?」


「ハルも喜ぶし。
それにやっぱり俺じゃ母親変わりはできないから」

サリナ
「ありがとうw 俺くん本当に変わったね。
すごく頼もしくなったね。
ハルもずっとパパの自慢してたよw」

そう言ってサリナは帰っていった。
サリナに彼氏がいる。
少し複雑だけど、サリナは新しい人生を歩み、
幸せを取り戻そうとしてるんだ。
祝ってあげなきゃな。
そう思った。

サリナと離婚したとは言え、
お互いいがみ合ったり憎み合ってるわけじゃない。
それならサリナがハルに会いたい時。
ハルがサリナに会いたい時に会えばいいんだ。

それが今ハルにしてあげられる、
最善の方法だと考えた。

それからハルは、
月に1、2度サリナに会うようになった。


「ハル! お前なんてことするんだ!」
公園で俺の怒鳴り声が響く。

ゆき「うえーーんっ」
ハルの友達のあつし君の妹が泣き出した。

砂場でいきなりハルが
ゆきちゃん(あつし妹)を突き飛ばしたんだ。


「ハル。何で今ゆきちゃんを突き飛ばした?
駄目だろ。 そんなことしちゃ。」
ハルとゆきちゃんのいる砂場に駆け寄った。

ハルは怒った顔で、座り込むゆきちゃんを睨みつけた。


「ハル? 聞いてるのか?
何でゆきちゃんを押したりしたんだ?」

ハル
「ぼくわるくないの」


「わるくないじゃ分からないだろ。
ゆきちゃんに謝りなさい。
どんな理由があっても
人に痛いことしちゃだめだって、
あれほど言ってるだろ?」

ハル
「ぼくわるくないの! わるくないの!」
ハルは目に大粒の涙を浮かべた。


「ハルごめんなさいは?
ちゃんとゆきちゃんに謝れ!」
俺はハルを強く叱りつけた。

ハル
「ギッギギギィー。 うわぁぁぁぁーん」
大声で泣き叫ぶハル。

砂場の滑り台から滑り降りてきたあつし君が
ゆきちゃんに歩み寄って立たせた。

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