【涙腺崩壊】妻子もかえりみず好き勝手遊びまわっていた俺。ある日突然「お母さんが子供を迎えに来ないから、お父さんに迎えに来てほしい」と保育園から連絡があって…

感動, 物語ヤンキー, 感動, 涙腺崩壊, 発達障害, 苛酷

あつし
「ゆき泣くな。 痛くないだろ?」

ゆき「シクシク… シクシク…」


「ゆきちゃんごめんな。 怪我しなかった?」
俺はゆきちゃんのスカートについた砂を払い、
ハンカチを渡す。

ハル
「うあーーー。ゆきちゃんのバカーーー」
ハルが泣きながら足をジタバタさせる。

俺「いい加減にしろ」

俺はハルの頬を平手で打った。
バシッと強い音がした。

ハル
「パ、パパなんて大嫌い。
パパなんてもうしらない、、、
くぁwせdrftgyふじこlp」

驚いた表情から一変。
怒りの表情で目を真っ赤にし俺を見るハル。

そしてハルは走って公園から姿を消した。

あつし
「おじちゃん。 ハル悪くないよ。
ゆきがハルのおもちゃ壊した。」

ゆき「ごめんなしゃい…」

ゆきちゃんの足下には、
スコップで凹んだバスのおもちゃが
無惨な姿で転がっていた。


「いいんだよ。
ゆきちゃんもあっちゃんも本当にごめんな。
ハルとまた遊んであげてな。」

そう言ってバスのおもちゃを拾って、
ハルを追い掛けた。

 

何をやってるんだ俺は。
最低だ。
あれだけ痛いことするなって、
ハルに教えてきた俺が手を挙げるなんて。

家に帰ると、
ハルは勉強机に座りふさぎ込んでた。


「ハル。 痛かったか?
パパ叩いたりしてごめんな」

ハルの背中越しに語り掛ける俺。
ハルはシクシク背中を揺らす。


「ハルのおもちゃ壊されて怒ったんだよな?
でもな。
自分がされたら痛いって思うことをしちゃいけないよ。
もし間違ってしちゃったらきちんと謝らないとだめだ。」

ハル「シクシク」


「ハル。 パパもハルのこと叩いたのごめんな。
パパも痛いことしちゃったのすごく反省してる。」

ハルのは俺の顔を見ようとしない。


「おもちゃはまた買ってあげるよ。 だから…」

ハル「あれじゃなきゃだめなの!」
俺の言葉を掻き消すようにハルが叫んだ。

ハル
「ぼくの宝物なの。 パパのバカ。 パパなんてきらい」


「おもちゃは新しいの買えばいいよ。
ハルはちゃんとゆきちゃんにしたこと反省しなさい」
俺の口調も強くなる。

ハル
「ママ… ママならおこらないもん。
ママならわかってくれるもん」


「分かったよ。 勝手にしろ。
もうパパ知らないからな。
そんなにママがいいならママのとこいけ。」

俺もカッとなりハルをほっておくことにした。

 

夜、晩御飯が出来部屋を覗いたら
泣き疲れてかハルは眠っていた。
少し言い過ぎたかなと思いながら、
椅子から降ろし静かに布団に寝かせる。

俺「はー」
大きなため息が出る。
お茶を飲みながらボーっとしていた。

最近イライラする。
サリナと会うようになってから、
ハルはいつも以上に甘えるようになった。

サリナとの時間がハルにとっては
大きな変化だったのかもしれない。
環境の変化と共に少しずつハルが変わりつつある。
そしてハルの心境の変化に、
俺自身戸惑うようになりイライラしてるのかな。

嫉妬なんだろうか?
サリナにハルをとられたような感覚だ。

「パパなんてダイキライ」
父親として
これほどグサリと突き刺さる言葉は他にない。

そう言えば、ハルに初めて手をだした。
言葉で理解してもらえないからと言って
手を出すなんて。。。
最低の親だ。

ハルも少しずつ大人に近づいていってるんだ。
理解してもらえないこともある。
譲れない気持ちもあるんだ。
それを理解せずに力で訴えかけるなんてな。
そんなことではハルの気持ちが
離れていくだけじゃないのか。

何も変わってない。
俺はあの時のまま。
若い頃の自分と何も変わっていない。

ハルを叩いた手、
まだジンジンしてるような気がするんだ。
それは心に何か訴えかけるような感覚だった。

急に胸が苦しくなる。
ハルを叩いてこんなに辛いなんて。
きっと叩かれたハルはもっと傷ついたに違いない。
あれほど理解してもらえるまで
言葉で伝えよって決めてきたじゃないか。

ハルが起きたらもう一度謝ろう。
ちゃんと話し合わないと。
そう思った。

 

朝の日差しが差し込み、俺は目を覚ました。
いつの間にか寝てしまったようだ。
テーブルには手をつけていない晩御飯が、
昨日のまま置いてあった。

きっとハルお腹を空かせてるだろうな。
そう思いハルの部屋へと行った。

俺「ハル?お腹…」

部屋にハルの姿がない。
玄関を見に行くとハルの靴がない。

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