【涙腺崩壊】妻子もかえりみず好き勝手遊びまわっていた俺。ある日突然「お母さんが子供を迎えに来ないから、お父さんに迎えに来てほしい」と保育園から連絡があって…

感動, 物語ヤンキー, 感動, 涙腺崩壊, 発達障害, 苛酷


「パパな。
ママにプロポーズしようと思うんだw
ハルも応援してくれる?」

ハル「はいw」

記念公園に遊びに行った。
3人一緒だとはいえ、
俺とサリナはまだまだぎこちない感じだった。

サリナ
「天気いいねw すごく気持ちいいなw」

まわりには沢山家族連れがいて賑やかだ。

サリナ
「こう言うの夢だったんだw」

サリナの横顔を見つめる。

サリナ
「どうしたの?
恥ずかしいからそんなに見ないでw」

俺「あっ、わりい…」
こっちが照れてしまい言い出しにくい。

ハルが見かねて俺の右手を握り、
サリナの左手を握った。
そして2人の手を重ねる。

ハル「おててにぎって」

俺はサリナの手を握った。
サリナも握り返してきた。

ハル
「ママジュースかってもいいの?」

ハルはサリナからお金をもらうと、
少し離れた自販に走っていった。

ハルなりに気をきかしてくれてるんだろう。


「サリナ? もう一度結婚してくれないかな?」
俺はポケットから指輪を出した。

サリナ
「本当? …でも、もう少し時間がほしいかな。
必ず返事するから。
その時になったらこの指輪つけるねw」

その答えだけで十分だった。

初めて家族の温もりを知った。
家族一緒に笑って過ごすことの幸せを知った。
ずっと3人でこの幸せを分かち合えればいいな。
そう願った。

しかしその願いもむなしく、
とうとうその日はやってきた。

俺が31歳の誕生日を迎えた次の週。
それは突然訪れる。

ハル
「ママー。 あっちゃんちにあそびにいってくるねw」

夏が名残惜しい涼やかな朝。
秋の独特の香りが何だか寂しさを誘う。

サリナ
「うん。 じゃあママが送ってあげるからね。
支度するから少し待って」

ハル
「だいじょうぶ。 じてんしゃでいきたいのw」

この前買ってあげた自転車。
ハルはどこに行くのにも乗りたがる。

俺「あっちゃん家なら
すぐそこだし大丈夫だよな?ハル。
ハルももうお兄ちゃんだもんなw」

ハル「はいw」

サリナ
「本当に? じゃあハル。
絶対道路に飛び出しちゃ駄目よ。
ちゃんと夕方までには帰るのよ」

ハル「はいw」

サリナ
「俺君も仕事の時間でしょ。 遅れるよ」

俺「はいw」

誕生日にハルが俺にプレゼントしてくれた絵。
毎朝これを見るのが日課になってる。
俺とサリナとハルが手を繋いでる絵。

良く描けてるんだ。
俺は親バカだよ。
自慢の息子だ。

俺はハルと一緒に家を出た。


「ハル絶対に信号は止まること。
知らない人にも着いてっちゃ駄目だぞ」

俺はハルに念をおす。

ハル「はいw」
ハルがピンと垂直に手を上げた。


「えらいえらいw」
俺はハルの頭を撫でた。

ハル
「パパ。 きょうかえったら
リレーのれんしゅうしようねw」

今年の地域の運動会の親子リレーで、
俺と走るのをハルはすごく楽しみにしてるんだ。


「分かったよ。 約束な」

ハル
「うんやきそくな。 パパーバイバーイ」

誰に似たんだろうか?
最近少し生意気になった。
それでも可愛いから罪だ。

俺はハルと家の前で別れた。
ハルは笑顔で俺に手を振って自転車を漕ぎ始めた。

これが最後に見たハルの笑顔だった。

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