【涙腺崩壊】のび太『あれからもう10年か……』ドラえもんがいなくなってからののび太の成長、ドラえもんのその後が泣ける・・・

ストーリー, 感動

 

「あ、ああ……しずかちゃんは、僕の小学校の時の同級生なんだよ。――あ、中学校も一緒だったか」
「ふ~ん……それで仲がいいのね………で?付き合ってたの?」

「つ、付き合う!?」

「……その反応を見る限り、付き合ってはないみたいね……」

「………」

「……ホント、分かりやすい反応するのね……ボソッ」

「……え?何か言った?」

「なんでも。――それより、ご飯食べに行きましょ。私、お腹空いちゃった」

そう言うと、彼女はまた前を向いて歩き始めた。

僕はそれ以上何も言えず、ただ彼女に付いて行くだけだった。

「――ふ~ん……出木杉となぁ……」

ジャイアンは、ソファーに座ったまま腕を組みながら声を漏らす。

ここはジャイアンの職場。つまりは、彼の会社。

 

 

彼の会社も僕の会社の取引先となっている。当然ながら、毎回商談は僕が駆り出されていたわけで、こうやって、たまに挨拶周りという名目で、話をしに来ていた。

「……そうなんだよ……」

「しかも、呼び捨て、と……」

「うん……」

「……出木杉の奴……それよりのび太、お前、それでいいのか?」

「え?」

「しずかちゃんのことだよ。お前だって分かってるだろ?――出木杉、しずかちゃんを狙ってるぞ?」

「………」

そんなこと、わかってるさ。分かってるけど……だけど……

「……僕、そろそろ戻るね……」