【涙腺崩壊】のび太『あれからもう10年か……』ドラえもんがいなくなってからののび太の成長、ドラえもんのその後が泣ける・・・

ストーリー, 感動

 

重々しい空気を肌で感じながら、僕はその建物の前に立った。

そこは、しずかちゃんの会社。あと、ついでに出木杉の会社。

電話したが繋がらず、こういうことは早い方がいいというジャイアンの助言を元に、僕は単身彼女の仕事場を訪れた。

しかしながら、こういう私的な用件のために職場を訪れるのは気が引くなぁ。

だが、僕の本能が言っている。

――この件は、早急に片付けるべし、と……。

(……了解)

自分の本能に返事をしつつ、僕はその建物に脚を踏み出した。低姿勢で。

一階正面には受付の女性が座っていた。

とりあえず、しずかちゃんとの謁見を申し入れてみることにした。

「あ、あの……」

「はい。いかがいたしました?」

「ここで働いている、源しずかさんとお会いしたいのですが……」

「失礼ですが、ご用件をお伺いしてよろしいですか?」

「ご、ご用件……」

……言えない。