【涙腺崩壊】妻子もかえりみず好き勝手遊びまわっていた俺。ある日突然「お母さんが子供を迎えに来ないから、お父さんに迎えに来てほしい」と保育園から連絡があって…
俺自身もサリナに会って話したいと思ってた。
ハルにとって何が大切かを考えた。
俺とサリナ、
両方がそばにいることがいいに決まってる。
「もう一度やり直そう」
今すぐじゃなくても。
少しずつでいいんだ。三人で暮らそう。
そうサリナに言おうと決めていた。
俺「ハルは?」
サリナ
「今日はママに預けてる。
学校にはちゃんと連絡してあるから。」
俺
「ごめんな。 色々迷惑かけて。ハルはどうしてる?」
サリナ
「元気にしてる。 俺君の話ししたら拗ねるの。
でも本当は会いたいんだと思うよ。」
俺「そっか。」
ぎこちない会話。
言わなきゃ駄目だ。
ちゃんと言わなきゃ。
俺「あのさ… ちょっと話しが…」
サリナ
「あのね… 相談があるの。 あっ?」
サリナの表情を伺う。
喜べる相談ではないのは明らかだ。
俺「サリナからどうぞ」
サリナ
「うん… わたしね。結婚しようかと思うの…」
俺
「こ、この、この間の車の彼?」
馬鹿。
動揺する俺。
サリナ
「うん…そう。 この間プロポーズされたの…」
俺「……」
そりゃ彼氏がいたんだ。
俺が期待する展開になるわけがない。
サリナ「俺君?」
心配そうに俺を見た。
俺
「あっ、あっそーだよなw
彼氏とはうまくいってるんだw
良かったw本当w
サリナがいい人って言ってんだし、
間違いないよwうんw」
馬鹿みたいに明るくして祝福までしてる俺。
情けない。。。
サリナ「ありがとうw」
ニッコリ笑顔で答えるサリナ。
本当に嬉しそうだ。
サリナ「俺君の話しって?」
とてもじゃないが言い出せる状況じゃない。
もう一度やり直したいなんて。
今さらだよ。 本当今さら。
俺
「いや。 俺は…
あっ、ハルのおもちゃ治したんだよw
これハイ。」
紙袋からハルのバスのおもちゃを出した。
ボロボロだけど、
なんとか動くくらいは修復できた。
サリナ
「あっ…うん。 ハルに渡しておくね。」
サリナはまだ何か言いたそうにしてる。
俺
「どうした?」
サリナ
「うん… ハルのことなんだけど…」
言いづらそうにしてる。
俺
「まだサプライズでもあるのか?w
何だよ。 何でも俺に言ってくれればいいよw」
皮肉を言いながらも
これ以上嫌なことは聞きたくない。
サリナ
「ハルね… わたしに引き取らせてくれないかな…」
少し悲しげな表情をするサリナ。
俺「え… いや…」
サリナ
「勝手ばかり言って本当にごめんね。
でも… ハルのそばにいたいの…
わがままだって分かってる…」
サリナは目に涙を浮かべ俺にお願いする。
俺「ハルはなんて?」
サリナ
「ハルにはまだ何も言ってないよ…
こんなこと言うなんて無神経だと思うんだけど…
もうハルに彼を会わせたんだ。
彼すごく子供が好きで面倒見もいいの。
ハルもすごく懐いてた。」
追い討ちをかけるように俺の心に突き刺さる。
サリナ
「彼がハルと3人で暮らそうって言ってくれてるの。
わたしも彼と住むようになったら専業になろうかなって…
ハルとの時間も増えるし、ハルにもその方がいいと思う…」
俺「うん…」
サリナ
「昔はあんなに無茶苦茶してたのにね…
俺君もいいパパになったよ。
俺君にはハルを育ててくれたこと、
すごく感謝してる… だから…」
だから何だ?
昔は自由気ままに勝手してきたんだから
返せと言わんばかりだ。
サリナ「だからハルを引き取らせて…」
沈黙が2人の間に続く。
サリナはハンカチで鼻をすすりながら、
俺の顔を伺い答えを待っている。
俺「あのさ… ハルに会わせてくれないかな…」
サリナ「うん…」
ハルとは週末会うことになった。
俺の答えは言うまでもない。
ハルを渡す気なんて毛頭ないんだ。
それでも複雑な気持ちではあった。
サリナも母親だから、
子供の成長をそばで見届けたいと思うのは
当然のことなんだ。
週末ハルと駅で待ち合わせした。
ハル「パパー」
気づくなり俺に抱きつくハル。
どうやらもう怒ってはいないようだ。
サリナ
「じゃ、わたしはこれで。 また連絡くれる?」
俺「分かった」
サリナと別れ、
電車に乗り大きな公園へと向かう。
ハルは俺の手を握り、もう片方には
俺がサリナに渡したバスのおもちゃを持っていた。
この間のことなんて、
まるで何もなかったかのようにハルは無邪気だった。
俺も嬉しくて大人気なくハシャいでしまってる。
ただ不安な気持ちを
誤魔化すようにしているだけなのかもしれない。
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